Midjourney、StandardプランにHD動画生成を開放 コスト削減の小バッチ生成も追加
MidjourneyはStandardプランのユーザー向けにHD動画生成機能を開放しました。同時に動画を1〜2本単位で生成できる小バッチ指定(--bs 1など)を追加してコストを最大4分の1に抑えられるようにしたほか、ムードボードを独立ページに移動しました。

AI動画生成で最も怖いのは、期待外れの出力ではなく、1回のクリックでクレジットが一気に溶けることです。
Midjourneyがコミュニティのフィードバックを受けた複数の改善アップデートを発表しました。目玉は高画質機能の解放ですが、運営自ら「コストが高いので注意してほしい」と率直に警告しています。
StandardプランにHD動画解放、バッチ削減で節約も可能に
今回の目玉は、Standard Plan(スタンダードプラン)のユーザー向けにHD動画生成機能が提供された点です。
上位プランに限定されがちだった高解像度動画が手軽に扱えるようになった一方で、公式は「非常に高価なので慎重に使ってください」と異例の注意喚起を添えています。
これに合わせて、コストを抑えたいユーザー向けに動画の生成バッチ数を減らす設定も追加されました。
従来の動画生成は4本1セットが基本でしたが、設定画面や「--bs 1」「--bs 2」といったコマンド引数を使うことで、1本または2本ずつ生成できるようになります。
バッチを1本に絞ればコストは4分の1、2本なら半分に抑えられます。Midjourney側はクオリティ比較のためにデフォルトの4本生成を推奨しているものの、クレジット残量を気にするユーザーには待望の機能です。
ムードボードが独立、誤ブロックの減少も
動画生成以外にも、細かな作業環境のアップデートが実施されています。
プロジェクトのトーンやスタイルを決める「Moodboards(ムードボード)」が独立したページに切り離され、サイドメニューから直接アクセスできるようになりました。幅広く画像を集めたボードなら多様な結果になり、絞り込んだボードなら統一感のある画像が得られます。
また、動画ジョブのサムネイル表示が最終フレームを表示する仕様に変更されました。通常の動画は見分けやすくなりましたが、ループ動画などでは判別しにくいため、将来的には中間フレームを表示する形へ再改修する予定としています。
さらに動画のモデレーション精度が向上し、不当に生成がブロックされる頻度も減ったとのことです。
なぜ重要か
AI動画制作における最大のハードルは、試行錯誤に伴うコストの高さでした。
プロンプトの動きを少しテストしたいだけなのに、毎回4本分のクレジットを消費させられるのはクリエイターにとって大きな負担でした。バッチサイズを「--bs 1」に指定できるようになったことで、必要最小限のクレジットで検証作業を回せるようになります。
HD動画をStandardプランまで開放した動きは、競合する専用動画生成AIに対する明確な対抗策と言えます。高解像度のために別サービスを契約させず、使い慣れたMidjourney環境にユーザーを繋ぎ止めておく狙いが見て取れます。
派手な新機能の宣伝ではなく、バッチ削減、ムードボードの整理、モデレーションの誤判定修正といった「毎日の使いづらさ」を着実に潰してきた点は非常に賢い判断だと評価できます。
ただし、HD生成が消費するクレジットの重さは変わりません。Standardユーザーが興味本位でHD動画を連発し、一瞬で持ち時間を使い切ってしまうような不満が今後どう出てくるかは注視する必要がありそうです。
情報源 (2)
- @midjourney(新しいタブで開きます)原文x.com
- updates.midjourney.com(新しいタブで開きます)報道updates.midjourney.com