Microsoftの「Bing」、AIチャット機能でアクティブユーザー1億人を突破
MicrosoftはAIチャット機能「Bing Chat」の投入を背景に、Bingのデイリーアクティブユーザーが1億人を突破したと発表した。新プレビュー版ユーザーの3分の1は完全な新規層だという。Googleの10億ユーザーには及ばないものの、AIが検索市場の勢力図を動かし始めている。

長年、Bingといえば「Chromeをダウンロードするためだけに開くブラウザ」と揶揄されるのが定番でした。しかし、検索窓にAIチャットボットを組み込んだことで、その立ち位置が一変し始めています。
Microsoftのコンシューマーマーケティング責任者であるYusuf Mehdi氏は公式ブログで、Bingのアクティブユーザー数が1億人の大台を突破したと発表しました。長年にわたる着実な進展を経て達成した数字だと説明しています。
この急増の背景にあるのは、鳴り物入りで投入された新機能Bing Chatです。同社によると、プレビュー版の提供を開始してからわずか1カ月で、100万人を超える新規テスターが参加しました。
新規ユーザーが3割を占める逆転劇
もちろん、Googleが誇る10億人以上のユーザー基盤と比べれば、1億人という規模はまだ圧倒的に少数派です。Mehdi氏自身も、自社が依然として市場シェア1桁台の小規模なプレイヤーであることを十分に自覚しているとしつつも、「このダンスパーティーに参加できていること自体が素晴らしい」と率直に語っています。
それでも注目すべきは、ユーザーの内訳です。新しいBingプレビューのアクティブユーザーのうち、実に3分の1がこれまでBingを使ったことがない完全な新規ユーザーであることが明らかになりました。
つまり、多くの人がAIチャットを試すために、普段使っている他社検索エンジン(おそらくはGoogle)から乗り換えてきている計算になります。さらに1日あたりの検索回数などユーザーのエンゲージメントも向上しており、同社のEdgeブラウザの利用拡大もこの勢いを後押ししています。
なぜ重要か
一般ユーザーにとって、Bing Chatは「検索のあり方」を根本から変える実用的な体験を提供しています。大量の広告リンクやSEO記事を1つずつ開いて調べる代わりに、チャットで直接質問して要約を受け取れるメリットは大きく、情報収集の効率を上げたいなら今すぐ試してみる価値があります。
業界全体にとっても、何年も変化がなかった検索市場で初めて起きた本質的な地殻変動です。長年Googleが独占してきた領域において、AIによる対話型インターフェースがゲームのルールを書き換えつつあり、競合他社も追随を余儀なくされています。
今回のMicrosoftの動きは、非常にクレバーだと私たちは考えます。AIを独立した研究成果として閉じ込めるのではなく、最も日常的な検索とEdgeブラウザという導線に直結させ、シェア獲得のためのテコとして最大限に活用したからです。
懸念されるのは、このブームが一過性の好奇心で終わるリスクです。集まった新規ユーザーが今後も日常の検索エンジンとしてBingを使い続けてくれるかどうかは、競合が同様のAI機能を本格展開した後の製品力にかかっています。
情報源 (1)
- trustedreviews.com(新しいタブで開きます)原文trustedreviews.com