本文へスキップ
IFAI

業界動向

Google、Stack Overflowと提携し「Gemini for Google Cloud」に知見を統合

公開 拡散指数 41

Stack OverflowはAI向け新API「OverflowAPI」を発表し、最初のパートナーとしてGoogleと提携した。Googleは検証済みのQ&AデータをGemini for Google Cloudや管理コンソールに統合し出典付きで回答を提供する。4月のCloud Nextで詳細が披露される予定。

Google、Stack Overflowと提携し「Gemini for Google Cloud」に知見を統合
画像:techcrunch.com

エラーログをコピーし、ブラウザで検索して Stack Overflow の回答を探す。多くの開発者が何千回と繰り返してきたこの作業を、Google が開発環境のなかに直接組み込もうとしています。

エンジニア向け Q&A サイトの Stack Overflow は、AI 企業向けに同社の知識ベースを提供する新 API「OverflowAPI」を発表しました。その最初のパートナーとなったのが Google です。

クラウドの管理画面でそのまま解決

両社は 4 月に開催されるイベント「Google Cloud Next」で具体的な連携機能を披露する予定です。

Google はこのデータを活用して Gemini for Google Cloud を強化します。Google Cloud のコンソール内で開発者が質問を入力すると、Google の公式ドキュメントに基づく回答と、Stack Overflow で検証済みのコミュニティの知見が並んで表示される仕組みです。

Google Cloud の開発者体験担当バイスプレジデントである Gabe Monroy 氏によると、Gemini の回答には引用元のリンクが含まれるため、エンジニアは内容の正しさを自分で確認できます。将来的には、コード補完モデルである Codey の改善にもこのデータが使われる見込みです。

一方の Stack Overflow 側も、Google の Vertex AI を通じて Gemini を導入します。昨年始めた OverflowAI の取り組みをさらに進め、質問の作成支援やモデレーション、サイト内の Q&A アシスタントなどに活用していく考えです。

Stack Overflow の CEO である Prashanth Chandrasekar 氏は、今回の提携は独占的なものではなく、すでに多方面から引き合いがあると語っています。また、コミュニティの厳しい先輩プログラマーに気兼ねすることなく Gemini に質問できるため、開発の敷居が大きく下がる点も強調しました。

なぜ重要か

開発者にとって、ブラウザのタブを行き来することなく、出所が明らかなコミュニティの知見をコンソール上で即座に確認できるメリットは非常に大きいです。ハルシネーションの不安を抱えながらコードを書くストレスを減らせます。

プラットフォームのビジネスという観点でも、今回の動きは極めて現実的です。チャットボットの普及でサイトへの直接訪問が減る現実を受け入れ、自社のデータを正規の API として収益化する方針に舵を切りました。

ただ、この仕組みには根本的な課題も残っているように思えます。ユーザーが AI 経由で答えを得るだけで満足してしまえば、コミュニティに足を運んで新たな知見を投稿したり回答を評価したりする人が減っていくはずです。AI が賢くなり続けるために不可欠な人間の知恵の供給源が、自らそのエコシステムを細らせてしまわないか、今後の推移を見極める必要があります。

情報源 (1)

  1. [1]
    techcrunch.com(新しいタブで開きます)原文techcrunch.com

トピックを追うAIデータライセンス契約

このトピックのニュース。新しい順です。

  1. Stack OverflowとOpenAIが提携、ChatGPTに検証済み技術知見と出典表示を統合へ
  2. Google、News Corpに年間最大600万ドル支払いAIコンテンツ開発か
  3. 米FTC、RedditのAIデータ販売取引を調査:IPO直前に規制のメス
  4. Google、Stack Overflowと提携し「Gemini for Google Cloud」に知見を統合この記事
  5. Google、Redditとの提携拡大を発表 投稿データをAI学習に活用へ

毎日のAIピックアップ