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業界動向

GoogleのGemini五輪広告に批判殺到 子供の手紙代筆描写で炎上

公開 拡散指数 40

報道によると、Googleがオリンピック期間中に放映したGeminiの広告「Dear Sydney」が批判を浴びている。父親が憧れの陸上選手への手紙をAIに代筆させる演出が「人間の真心のこもった表現を奪う」と非難され、YouTubeのコメント欄は閉鎖された。感情や創作領域へのAI進出に対する根強い反発が浮き彫りになっている。

憧れのヒーローへ届けるファンレターは、たとえ拙くても、自分の言葉で綴るからこそ価値があります。しかしGoogleは、その感情の表現すらAIに代行させることが便利だと考えたようです。

パリオリンピックの放送期間中に公開されたGoogleのGemini広告「Dear Sydney」が、インターネット上で激しい批判を浴びています。批判の多さから、Googleは自社の公式YouTubeチャンネルでこの広告のコメント欄を閉鎖する事態に追い込まれました。

プロンプトで書かせるファンレター

このCMは、米国の金メダリストである陸上選手シドニー・マクローフリン=レヴローンに憧れる少女の父親の視点で描かれています。

父親は娘にハードルの跳び方を教えるため、Geminiを使って指導のコツを検索します。ここまでは、AIによる情報検索の便利な活用例として受け止められていました。

物議を醸したのはその後の展開です。娘が憧れのシドニー選手へ手紙を書きたいと言い出した際、父親はGeminiに「シドニーがどれほど娘に勇気を与えてくれたかを伝える手紙を、娘のために書いて」とプロンプトを入力しました。

この演出に対し、ネット上では反発が相次ぎました。親の手抜きを推奨しているという指摘や、子どもが自分の気持ちを伝える貴重な機会を奪っているという批判が噴出しました。さらに、文章を書くという人間の基本的なスキルまでAIに委ねてしまう未来像に失望する声も広がっています。

Googleの広報担当者は、チームUSAを称える真正性のあるストーリーを目指したものであり、Geminiはアイデア出しの出発点や初期ドラフトを提供するものとして描いたと説明しています。

アップルの炎上広告との共通点

この騒動は、Appleが5月に新型iPad Pro向けに公開した広告「Crush」を想起させます。楽器や絵の具、カメラなどの創作ツールを油圧プレス機で押し潰す描写が、人間の創造性を冒涜しているとして強い批判を受けました。

テクノロジー企業は日頃、AIは面倒な単純作業を肩代わりし、人間がより創造的な活動に集中できるようにするためのツールだと説明してきました。しかし、実際に打ち出される広告が人間の個人的で心温まるコミュニケーションをAIに任せる内容だったことで、消費者の不信感を買う結果となりました。

なぜ重要か

私たちは、今回のGoogleの演出はAIマーケティングにおける典型的なピント外れだと考えています。

ファンレターの価値は、文章の巧みさではなく、相手を想いながら自分の手で書く行為そのものにあります。それをプロンプト一発で生成させてしまうのは、子どもの感情体験を単なるテキスト生成作業へと格下げしてしまう行為にほかなりません。

これはAIプロダクトを手がけるすべての企業にとって大きな教訓となります。最新モデルがどれほど流暢な文章を書けたとしても、人間が「自分の手でやりたい」と思っている領域にまで踏み込めば、ユーザーは便利さではなく違和感や恐怖を覚えます。

現在、社会全体でAIが人間の思考力や表現力を奪うのではないかという懸念が高まっています。技術の過信によって人間の感情の領域に不用意に踏み込むアプローチは、AIに対する世間の警戒感をさらに強めることになりかねません。

情報源 (1)

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    morningbrew.com(新しいタブで開きます)原文morningbrew.com

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