ChatGPTの「カスタム指示」が無料ユーザーにも開放 前提プロンプトの再入力が不要に
OpenAIはこれまでPlus有料会員限定だった「カスタム指示」機能を無料ユーザーにも拡大した。事前に役割や口調、文字数などを登録しておけば毎回同じ前提を入力する手間が省け、チャット履歴をオフにした状態でも機能する。

ChatGPTを使うたびに「自分はプログラマーだからコードだけ返して」「小学生向けにわかりやすく説明して」と同じ前提条件を打ち込み続ける作業は、誰もが一度はうんざりしたことがあるはずです。
そんな手間を省く機能が、ついにすべてのユーザーに開放されました。OpenAIは、これまで月額20ドルのChatGPT Plus加入者向けにベータ提供していた「カスタム指示(Custom instructions)」機能を、無料プランを含む全ユーザー向けに提供拡大すると発表しました。
会話のたびに自己紹介する手間がゼロに
カスタム指示は、あらかじめ自分の役割や好みの回答スタイルを登録しておくと、AIが以後のすべての会話でそれを前提として回答してくれる機能です。
たとえば、回答の文字数に制限をかけたり、トーンを調整したりできます。小学校3年生を受け持つ教師なら、授業案を作るたびに「対象は3年生」と書き直す必要がなくなります。エンジニアであれば、希望するプログラミング言語を指定し、使いたくない言語をあらかじめ除外しておくことも可能です。
OpenAIは22か国のユーザーとの対話を通じて、個々の多様な文脈や固有のニーズを反映させる上で、この機能が極めて重要だと実感したと説明しています。
今回の展開はウェブ版だけでなくiOSおよびAndroidアプリにも適用され、チャット履歴をオフにしている状態でも利用できるようになりました。画面左下のユーザー名をクリックし、「Custom instructions」を選ぶだけで設定できます。なお、EUおよびイギリス地域への提供は間もなく行われる予定です。
なぜ重要か
一般ユーザーにとって、これはChatGPTを「ただの汎用チャットボット」から「自分専用のアシスタント」へ引き上げる大きな改善です。毎回前提条件を細かく書くプロンプト入力はハードルが高く、大半の人は標準の無機質な回答で妥協していました。無料ユーザーであっても、一度設定するだけで日々の作業効率が格段に上がります。
業界の視点で見ると、OpenAIによる見事なユーザー囲い込み策と言えます。自分の仕事内容やプログラミング環境、好みの文体を学習させたチャットボットを手放して、競合の他社サービスへ乗り換えるのは心理的にも実務的にも負担が大きくなるからです。
ただし、設定が全体で1つしか保持できない点は課題です。日中に専門的な業務文書を作成し、夜に子育ての相談をするような場合、単一の全体設定では指示が衝突してしまいます。いずれはプロジェクト別や用途別に複数の指示セットを切り替えられる仕組みが必要になるはずです。
情報源 (1)
- techcrunch.com(新しいタブで開きます)原文techcrunch.com
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