ChatGPT「高度な音声モード」の初期デモが話題:アクセント再現や発音矯正を披露
OpenAI が ChatGPT Plus ユーザーの一部を対象に提供を開始した「高度な音声モード」の検証動画がネット上で話題になっている。パイロットのアナウンス風の話し方や米国の地域方言、フランス語の発音矯正などを自然にこなす。今秋には全 Plus 会員向けに順次開放される予定だ。

機内アナウンスのインターホン越しのような声で語りかけ、トルコ語のジョークに自分で笑い、ハッピーバースデーをブルース調で歌い上げる。OpenAIは、GPT-4oを搭載したChatGPTの「高度な音声モード」(Advanced Voice Mode)の限定提供を始めました。
ただし、今すぐ誰でも使えるわけではありません。先行アクセスは、ChatGPT Plusの有料会員の中から選ばれたごく一部のアルファテスト参加者のみにメールで案内されています。
方言の再現から発音指導、感情表現まで
SNS上で公開された動画からは、これまでの音声アシスタントとは一線を画す応答の速さと表現力がうかがえます。
Xユーザーの@nickfloats氏が「飛行機の機長が乗客に語りかけるように話して」と頼んだところ、ChatGPTは1秒足らずで応答を開始しました。声質もインターホン越しのような質感に変化させています。ジェットエンジンの駆動音を重ねるといった複雑なリクエストには苦戦したものの、途中で遮っても自然に会話を続けられました。
語学学習ツールとしてのポテンシャルも示されています。公開された動画では、ユーザーのフランス語の発音に対して抑揚の付け方を細かく指示して修正する様子が確認できます。
トルコ語のテストでは、感情豊かな物語を語りながら途中で笑ったり泣き真似をしたりして見せました。現地のユーザーからはアクセントが完全に自然ではないという指摘もあったものの、指示通りの感情表現をこなしています。
さらに、ニューヨーク、ボストン、ウィスコンシン、典型的なバレーガールなど、米国内の地域アクセントも再現しました。歌のリクエストではブルース調で歌ったり、カエルや猫の鳴き真似で歌ったりする柔軟さも見せています。
複数の男女の音声が用意されていますが、女優スカーレット・ヨハンソン氏をめぐる騒動で5月に取り下げられた音声「Sky」は含まれていません。また、春のデモで注目を集めたリアルタイムの画面共有やカメラ映像の認識機能は今回は見送られ、後日の提供となります。
OpenAIの広報担当Taya Christianson氏は、月額20ドルのChatGPT Plus会員全員に対し、今年の秋にこの音声モードを提供する予定だとコメントしています。
なぜ重要か
ユーザー視点で見れば、AIとのやり取りが「テキストの打ち込み」から「電話でのリアルタイム対話」へと根本的に変わります。発音の癖をその場で直してくれる語学学習や、相づちを打ってくれる壁打ち相手としての実用性は極めて高いと言えます。ただ、現在はごく一部への限定公開であり、目玉だったカメラ連携もまだ使えないため、この音声機能だけを目的に今すぐPlusに課金する必要はないと私たちは考えます。
業界全体にとっては、音声対話の合格ラインが一気に引き上げられた格好です。テキストを機械的に読み上げるだけの旧世代のアシスタントは一気に色褪せ、AppleやGoogleは自社の音声機能の大幅な刷新を迫られることになります。
今回のOpenAIの慎重な姿勢は賢明だと見えます。リアルタイム音声生成は莫大なサーバー負荷がかかるだけでなく、声の無断模倣などの安全面のリスクがつきまといます。問題視された音声を外し、映像機能を省いた最小構成でアルファテストを回すのは、トラブルを避けつつ足場を固める堅実な判断と言えそうです。
情報源 (1)
- theverge.com(新しいタブで開きます)原文theverge.com
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