Baidu、オープンソースのマルチモーダルAI公開:画像ズーム推論に対応し商用利用も可能
月曜日、BaiduはApache 2.0ライセンスのマルチモーダルモデル「ERNIE-4.5-VL-28B-A3B-Thinking」を公開した。総パラメータ28Bのうち動作時に3Bのみを活性化し、画像を動的に拡大縮小して詳細を分析する。同社は文書や図表の理解でGeminiやGPT-5超えを主張している。

ERNIE-4.5-VL-28B-A3B-Thinkingは、Baiduがオープンソースとして公開したマルチモーダル推論モデルです。複雑な図表分析や文書処理、STEM問題の画像回答、産業向けの物体位置特定などをこなすことができます。
最大の特徴は、人間が観察するように画像を動的に拡大縮小して細部を読み解く推論メカニズムです。
できることと仕組み
従来のビジョン言語モデルは画像を固定解像度で処理することが多く、複雑な設計図や図表の細部を見落としがちでした。
このモデルは「Thinking with Images」機能を備え、画像の必要な箇所を自在にズームイン・ズームアウトして微細な欠陥や数値を正確に把握します。
さらに外部ツールと連携し、画像検索を実行して未知の視覚知識を補うことも可能です。
指定された物体を画像内で正確に特定・座標化するビジュアルグラウンディングにも対応しており、ロボティクスや倉庫自動化などの産業用途を意識しています。
動画解析においても、時間的な変化や特定イベントの位置を正確に検出できるとされています。
28Bモデルでありながら動作時は3Bのみ活性化
総パラメータ数は28Bですが、ルーティング設計によって推論時に活性化するのはわずか3Bにとどまります。
これにより、大規模モデル並みの推論精度を保ちながら、計算資源とメモリ消費を大幅に削減しています。
同社の技術文書によると、豊富な視覚言語データを用いた中期学習と大規模強化学習によって性能を引き上げました。
Baiduは図表や文書理解のベンチマークでGemini 2.5 ProやGPT-5-Highを上回ると主張していますが、第三者による独立検証はまだこれからです。
利用環境とライセンス
モデルはHugging Face上で公開されており、ライセンスは商用利用が自由なApache 2.0です。
動作時に3Bしか使わないため、同水準のモデルと比べて手元のGPU環境でも動かしやすく、自社インフラへの組み込みが容易です。
なぜ重要か
社内文書のデジタル化や製造業の画像検査を手がける開発者なら、試してみる価値が十分にあります。
動的ズーム機能で高解像度画像の課題をクリアしつつ、3Bの活性化でコストを抑えた設計は非常に実用的です。
競合モデルが商用利用を制限するなか、Apache 2.0で解放された点は大きな強みと言えます。GeminiやGPT-5超えという主張の真偽は、今後のコミュニティ検証で見極めたいところです。
情報源 (1)
- venturebeat.com(新しいタブで開きます)原文venturebeat.com