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業界動向

SafariにAI検索導入を検討、Googleとの200億ドル契約に見直し圧力か

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Bloombergによると、Appleの幹部Eddy Cue氏が米独禁法訴訟の証言で、SafariにOpenAIやPerplexityなどのAI検索を追加する検討を進めていると明かした。AI台頭で先月Safariの検索数が初減少したとし、年間約200億ドルのGoogle既定契約にも影響が及ぶ可能性がある。

SafariにAI検索導入を検討、Googleとの200億ドル契約に見直し圧力か
画像:bloomberg.com

年間約200億ドルという巨額の検索利権に、いよいよ終わりの兆しが見え始めています。

米司法省によるAlphabet(Google)の反トラスト法訴訟の法廷で、Appleのサービス担当シニアバイスプレジデントであるEddy Cue氏が証言に立ちました。同氏によると、AppleはSafariの検索機能をAI検索を中心に再構築することを「積極的に検討」しており、すでにPerplexityと具体的な協議を進めているほか、OpenAIやAnthropicなどの選択肢追加も視野に入れているといいます。

Safariの検索数が初の減少、問われる従来型検索の寿命

Appleを動かしているのは、規制当局からの圧力だけではありません。実際の利用データにも異変が現れています。

Cue氏の証言によると、今年4月、Safariにおける検索数が史上初めて前月比で減少しました。同氏はその原因を、多くのユーザーが従来の検索ではなくAIを使って調べ物を始めたためだと分析しています。

同氏は、AI検索プロバイダーがいずれGoogleのような従来型検索エンジンを完全に置き換えるだろうとの見方を示しました。検索インデックスの精度などまだ改善の余地はあるものの、一部の機能はすでにユーザーを乗り換えさせるのに十分な魅力を備えていると評価しています。

ただし、これらのAI検索がSafariに追加されたとしても、すぐにデフォルト検索に設定される可能性は低いとしています。

眠れぬ夜を生む200億ドルと「10年後のiPhone」

なぜすぐにGoogleから乗り換えないのかといえば、理由は極めて明快で、巨額の契約金があるからです。

GoogleはSafariのデフォルト検索の座を維持するため、Appleに年間推定200億ドルを支払っています。Cue氏は、この分配金を失う可能性を考えると「夜も眠れなくなる」と述べ、財務的には依然として最高の契約であると率直に認めました。

一方でCue氏は、技術の急激な変化に対して強い危機感も露わにしました。「突飛に聞こえるかもしれないが、10年後にはiPhoneすら必要なくなっている可能性がある」と述べ、AIが新たな参入者に巨大な勝機をもたらしていると指摘しました。

なお、昨年の「Apple Intelligence」導入前にはGoogleとOpenAIの比較テストが行われましたが、Googleが提示した条件はAppleにとって受け入れがたい内容だったことも明かされました。一連の証言を受けて、水曜日の株式市場ではAlphabetが7%以上急落し、Appleも一時2.5%下落しました。

なぜ重要か

一般ユーザーにとってのメリットは、Safariの検索バーがようやくGoogleの独占から解放される点にあります。設定ひとつでPerplexityやChatGPTを標準的な検索パートナーとして選べるようになれば、広告まみれの検索結果から効率的な要約回答へ、日常のブラウジング体験が劇的に変わります。

検索業界にとっては、まさに地殻変動の前兆です。仮に裁判所の命令で独占契約が打ち切られた場合、Googleは巨額の支払いを免れる一方で、世界で最も購買力の高いiPhoneユーザーのトラフィックを失うリスクに直面します。

今回のCue氏の証言について、私たちは極めて計算された戦略的な動きだと見ています。「AIの台頭で検索市場には激しい競争がある」と法廷で主張することで、独占禁止法の矛先を鈍らせ、200億ドルの実利を守ろうとする狙いが透けて見えます。しかしその裏で、Google離れが現実になったときの保険としてAI検索勢を着々と組み込んでいるあたり、Appleの立ち回りは非常に現実的で抜かりがありません。

情報源 (3)

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    bloomberg.com(新しいタブで開きます)原文bloomberg.com
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