Apple、Xcode向けAIコード補完機能やSpotlightのAI化を開発中か=米報道
米BloombergはAppleが開発ツール「Xcode」向けにGitHub Copilotのような生成AIによるコード補完機能をテストしており、年内にもサードパーティ開発者へ提供する計画だと報じた。Spotlight検索にも自然言語で操作できる対話型AIの導入を検討しており、年内のWWDCで詳細が明かされる可能性がある。

生成AIブームにおいて他社に比べて静かだったAppleが、いよいよ本格的な反撃に打って出るようです。
Bloombergの報道によると、Appleは同社の開発環境であるXcode向けに生成AI機能を組み込み、社内テストの規模を拡大していることが明らかになりました。年内にはサードパーティの開発者向けに一般提供する計画で、昨年末にはすでに幹部陣が取締役会向けに実演デモを披露したとされています。
開発者向けに独自Copilotを投入
開発中の機能は、Microsoft傘下のGitHub CopilotやAmazon CodeWhispererに対抗するものです。大規模言語モデルを活用してコードの続きを予測・自動補完するだけでなく、アプリのテストコードを自動生成する機能も含まれているといいます。
競合の勢いは凄まじく、Microsoftのサティア・ナデラCEOは2023年11月時点で、GitHub Copilotの有料ユーザー数が100万人に達したと発表しています。Microsoftは5月のBuild 2024でさらなる進化を発表する構えですが、Appleも年内のWWDCでこれに対抗する計画を発表するとみられています。
Spotlightや標準アプリの知能化も進行中
AIの波は一般ユーザー向け機能にも及んでいます。Appleは、Apple Musicでのプレイリスト自動作成や、Keynoteでのプレゼンテーションスライド自動生成といった機能の検証を進めています。
中でも注目されているのがSpotlight検索の刷新です。ChatGPTのように自然言語での複雑な問いかけに対応し、天気予報を調べたり、アプリの奥深くに配置された機能を直接呼び出して操作できるようになると報じられています。
Appleはこれまでも、Apple Silicon向けの機械学習フレームワークMLXや、画像編集モデルMGIE、アニメーション制作ツールKeyframerを公開してきました。ティム・クックCEOも今月の決算説明会で、年内に生成AI関連の機能を投入することを認めています。
なぜ重要か
今回の動きで最も賢いのは、まずXcodeという開発者の足元からAI化に着手した点にあると考えられます。
Appleのエコシステムの強さは、何百万人もの開発者が生み出す高品質なアプリに支えられています。もしXcodeが他社のAI対応エディタに遅れをとれば、開発基盤そのものが揺らぎかねません。純正ツールに補完やテスト生成が組み込まれれば、開発者の生産性は大きく向上し、結果としてiOS全体のアプリ品質の底上げにつながります。
また、Spotlightが自然言語でアプリ内部の機能を実行できるようになれば、長年課題とされてきたSiriの進化形、ひいてはOS全体の次世代インターフェースの姿が見えてきます。単なるチャットボットを出すのではなく、OSの奥深くにAIを組み込むアプローチは、いかにもAppleらしい現実的な戦略といえます。
情報源 (1)
- theverge.com(新しいタブで開きます)原文theverge.com