xAIが「Grok Imagine 1.0」公開、720p・10秒動画と音質向上
xAIは動画生成モデル「Grok Imagine 1.0」をリリースした。最大10秒の動画生成、720p解像度、大幅に向上したオーディオに対応する。過去30日間で12.45億本以上の動画が生成されたことも明かされ、急速に広がる利用規模に合わせて基本性能を底上げした格好だ。

動画生成AIの開発競争が高解像度や映像美を競うフェーズに入るなか、xAIは圧倒的な物量と強烈な価格破壊という別のアプローチを仕掛けてきました。
xAIは「Grok Imagine 1.0」を正式公開し、あわせてGrok Imagine APIの提供を開始しました。公式発表によると、過去30日間だけでImagineによって生成された動画は12億4500万本を突破しています。
イーロン・マスク氏は、Imagineが現在生成している画像と動画の総数は、競合他社すべての合計を上回っていると主張しています。
リーダーボード首位獲得と異例の低価格
性能面でも強い存在感を示しています。第三者評価機関のArtificial Analysisにおいて、テキストおよび画像からの動画生成の両部門で首位を獲得しました。ArenaのVideo Arenaランキングでも、Veo 3とSora Proに次ぐ位置につけています。
仕様としては、Imagine 1.0で720p解像度、10秒の動画生成、大幅に改善された音声生成に対応しました。API経由では最長15秒までの生成が可能で、ネイティブ音声が含まれます。
際立っているのが料金設定です。Grok Imagine APIの価格は音声込みで1分あたり4.20ドルとなっています。GoogleのVeo 3.1が1分あたり12ドル、OpenAIのSora 2 Proが1分あたり30ドルであることを考えると、競合を大きく下回る水準です。
オブジェクト差し替えから画風変換まで
単なるプロンプト生成だけでなく、実用的な編集機能も追加されました。
映像内の特定オブジェクトの差し替え、シーン全体のスタイル変換、指示による背景の変更、さらにはカスタムな動作によるキャラクターの制御などが可能になっています。ガチャのように最初からやり直すのではなく、生成後に手を入れるワークフローを意識した設計です。
なぜ重要か
今回の動きは、映像の絶対的なクオリティ競争から、実用的なコスト競争への潮目を大きく変える可能性があります。
1分あたり4.20ドルという価格設定は、個人クリエイターやアプリ開発者が試行錯誤するための敷居を劇的に下げます。これまでSoraやVeoの高額な利用料を前にテストを躊躇していた層にとって、音声付きでこの水準の動画を量産できるメリットは極めて大きいはずです。
業界全体にとっても、上位モデルと同等クラスの評価を得ているモデルが数分の一の価格で登場したインパクトは無視できません。OpenAIやGoogleに対して、価格引き下げの圧力が強まることは確実です。
一方で、解像度が720pにとどまる点や、生成可能な長さが10〜15秒である点は、ハイエンドな商用制作にそのまま持ち込むには制約となります。それでも、日常的なプロトタイプ作成やSNSコンテンツ量産においては、すでに最有力な選択肢になりつつあるとみられます。
情報源 (1)
- @xai(新しいタブで開きます)原文x.com