X、Grok活用の「カスタムタイムライン」公開:75以上のトピックを固定可能に
XはGrokを活用した新機能「カスタムタイムライン」を発表しました。75種類以上の特定トピックをホーム画面にタブとして固定可能で、Grokの投稿解析とアルゴリズムによる個別最適化を組み合わせています。現在はiOSのPremiumユーザー向けに先行提供されており、Android版も順次対応予定です。

Xのタイムラインを開くたびに、見たくもない炎上劇や脈絡のない投稿に疲弊していた人に、ようやく別の選択肢が届きました。
Xは米国時間4月21日、Grokを活用した新機能「カスタムタイムライン」の提供を開始しました。同社のプロダクト責任者であるNikita Bier氏は、プラットフォーム史上最大級のアップデートの一つだとアピールしています。ホーム画面の最上部に、自分の関心のある専門分野のタブを直接ピン留めできる機能です。
ハッシュタグではなく、Grokが文脈を直接読む
カスタムフィード自体はBlueskyなどが先行していますが、Xのアプローチは仕組みが異なります。
従来のキーワード検索やハッシュタグによる抽出には頼っていません。親会社であるxAIのGrokが投稿を1件ずつ読み込んで内容を理解し、トピックのラベルを自動で付与します。ユーザーの過去のエンゲージメント履歴と組み合わせることで、同じトピックでも人ごとに最適化されたフィードが生成されます。
初期ラインナップとして、ビジネス、テクノロジー、スポーツ、エンタメなど75以上のカテゴリーが用意されました。F1やクリケット、K-popといった細分化された分野のほか、ロボティクス、宇宙、バイオテクノロジーなどイーロン・マスク氏の関連企業に重なるトピックも並んでいます。
ニュース関連ではイラン情勢や犯罪、選挙などが上位候補として提示されています。TechCrunchの検証によると、ロイターやブルームバーグ、BBCなど多様なメディアの報道や論評が混ざっており、特定の政治的偏りは目立たなかったと報告されています。
コミュニティ機能を終了し、新たな広告枠を確保
利用方法はシンプルです。ホーム画面で「おすすめ」や「フォロー中」のタブを右にスクロールし、プラスボタンを押して最大10件までのトピックやリストをピン留めできます。
現時点ではiOS版の全有料プラン(Premium)ユーザー向けの先行公開となっており、Android版は近日提供予定とされています。また、利用率が低迷していたグループ機能「Xコミュニティ」の終了も同時に発表されました。
商業的な意図も見え隠れします。TechCrunchの試乗レビューでは、カスタムフィードの2番目の枠に必ず広告が表示される仕様が確認されています。買収以降苦戦が伝えられるXの広告事業にとって、貴重な新インベントリの追加となります。
なぜ重要か
日頃からXを情報収集ツールとして使っているユーザーにとって、ノイズを排除して関心のある話題だけを追える実用的なアップデートと言えます。月額料金を払っている人なら、試してみる価値は十分にあります。
業界の視点で見れば、xAIによるX買収のシナジーを明確に示した動きです。Grokの言語理解能力をプラットフォームの中核機能に組み込むことで、LLMの推論能力をそのままコンテンツの分類エンジンとして実用化し、同時にターゲティング精度の高い広告枠を創出しています。
ただし、懸念もあります。人間のモデレーターや有志が運営していたコミュニティを切り捨て、すべてをGrokの解釈に委ねる形になるためです。モデルの認識ミスや偏りが生じた場合、特定の話題に関する言論空間全体がAIの判断ひとつで歪められるリスクは残ると言えます。
情報源 (2)
- x.com(新しいタブで開きます)原文x.com
- techcrunch.com(新しいタブで開きます)報道techcrunch.com