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業界動向

米副大統領ら、Anthropicの「Mythos」公開前に大手テックCEOへAIセキュリティを聴取

公開 拡散指数 44

先週、米国のバンス副大統領とベセント財務長官が、Anthropicの新モデル「Mythos」公開に先立ち、OpenAIやGoogleなどの首脳陣と非公開の電話会議を開いた。モデルがサイバー攻撃者に有利に働くリスクへの対策などが話し合われた。国防総省との法的な緊張が続く中でも、同社が政権のAI議論の中心にいることを示している。

米副大統領ら、Anthropicの「Mythos」公開前に大手テックCEOへAIセキュリティを聴取
画像:cnbc.com

新しいAIモデルのリリースを前に、副大統領や財務長官、さらには連邦準備制度理事会(FRB)の議長までが緊急招集に動く事態となっています。

米CNBCによると、Anthropicが新モデル「Mythos」を公開するのに先立ち、JD・ヴァンス副大統領とスコット・ベッセント財務長官が大手テック企業の最高経営責任者(CEO)らと非公開の電話会議を開き、AIモデルの安全性やサイバー攻撃への備えについて問いただしていたことが明らかになりました。

ライバル首脳とサイバー企業が一堂に

関係者によると、この通話にはAnthropicのダリオ・アモデイ氏をはじめ、xAIのイーロン・マスク氏、Googleのスンダル・ピチャイ氏、OpenAIのサム・アルトマン氏、Microsoftのサティア・ナデラ氏が参加しました。さらに、サイバーセキュリティ大手のCrowdStrikeを率いるジョージ・カーツ氏や、Palo Alto Networksのニケシュ・アローラ氏も加わったといいます。

主な議題は大規模言語モデルのセキュリティ体制と安全な展開方法でした。特に、モデルのスケールアップによって攻撃側の優位性が高まった場合にどう対処すべきかという点について、政府高官から厳しい質問が飛びました。

AnthropicはCNBCの取材に対し、通話そのものへのコメントは控えたものの、過去数週間にわたりサイバーセキュリティに関して政府高官と連絡を取り合い、政府による独自検証を支援してきたと説明しました。同社は今週火曜日、ハッカーによる悪用を防ぐ検証のため、Apple、Google、Microsoft、Nvidia、Palo Alto Networks、CrowdStrikeなどの限定的なパートナーへMythosの提供を開始しています。

ウォール街の銀行首脳にも走った警戒

ホワイトハウスの危機感はシリコンバレーにとどまりませんでした。

今週、ベッセント財務長官とFRBのジェローム・パウエル議長は、米大手銀行のトップらを緊急招集し、Mythosがもたらし得る潜在的なサイバー脅威について協議を行いました。金融インフラに対する高度なAIツールの影響を強く警戒している証拠です。

興味深いのは、トランプ政権がAnthropicの「Claude」を連邦政府機関から排除しようと動き、国防総省との法廷闘争が続いているさなかでも、安全保障の議論において同社が外せない存在であり続けている点です。同社は国防総省の契約からは依然として排除されているものの、他の連邦機関との協業は維持しています。

なぜ重要か

私たちは、この動きがフロンティアAIモデルの評価基準を大きく変える転換点になると考えています。モデルの性能競争は、単なる知能ベンチマークから「国家インフラや金融システムを攻撃・防衛する実質的な能力」の監視へと移行しました。

一般の開発者や企業にとって、Mythosのようなモデルを直接試す機会は当面なさそうです。主要テック企業やセキュリティ大手にのみ検証目的で限定提供されていることからもわかる通り、高度なサイバー能力を持つAIは厳重に管理された防衛製品の裏側でのみ活用される形になるでしょう。

今回のAnthropicの立ち回りは非常に巧みでした。国防総省から調達リスクの指定を受け法的に争っている最中にもかかわらず、自ら政府を巻き込んで攻撃・防御両面のリスクを共有することで、代替不可能なポジションを維持してみせました。今後、競合他社も新モデルの公開前に同様の政府向け安全証明を迫られる可能性が高く、業界の参入障壁はさらに高くなりそうです。

情報源 (1)

  1. [1]
    cnbc.com(新しいタブで開きます)原文cnbc.com

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