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英最高裁、AIは特許の「発明者」になれないと全会一致で判決

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英最高裁はAIが特許上の発明者として認められないとする全会一致の判決を下した。AIシステム「DABUS」の発明者登録を求めた訴えを退け、現行法で発明者は人間に限られると判断した。米国の司法判断に続くもので、AI単独の創作物に対する法的保護の限界を明確にした。

英最高裁、AIは特許の「発明者」になれないと全会一致で判決
画像:theverge.com

AIが自律的に新しいアイデアを生み出したとき、その特許は誰のものになるのか。長年議論されてきたこの問いに対し、英国の司法が明確な答えを出しました。

英国最高裁判所は12月20日、特許出願においてAIを発明者として登録することはできないとする判決を下しました。5人の裁判官全員が一致して下した判断で、技術者のスティーブン・テイラー氏が主導した自律型AI「DABUS」を巡る4年越しの訴訟に終止符が打たれました。

今回の判決は米国での判断とも足並みを揃えています。米国特許商標庁(USPTO)も同様にDABUSを発明者とする申請を却下しており、米連邦最高裁判所も審理入りを拒否していました。

機械には法人格がなく、所有者も権利を自動継承できない

テイラー氏は2019年、DABUSが自律的に設計したとされる食品・飲料容器と点滅式非常灯について、英国知的財産庁(IPO)に特許を出願しました。この際、自身や他の人間の名前ではなく、DABUSそのものを発明者として記載していました。

英国IPOは現行の1977年特許法に基づき、発明者は人間でなければならないとして申請を却下。テイラー氏は高等裁判所や控訴裁判所に上訴したものの敗訴が続き、最高裁に判断が委ねられていました。

デビッド・キッチン裁判官は判決文で、DABUSは法人格を持たない機械であり、現行法上の発明者にはなり得ないと明言しました。さらに、テイラー氏が機械の所有者であることを理由に特許権を主張した点についても、機械が生み出したものから所有者が権利を派生的に取得する法的根拠はないと退けました。

なお、裁判所は今回、DABUSが実際にこれらの発明を自律的に考案したかどうかという技術的実態の審理は行っていません。法解釈として、人間以外の存在を発明者とする余地はないという手続き上の整理に留めています。

なぜ重要か

私たちは、この判決がAIを活用する開発者や企業に対して、極めて現実的な実務指針を示したと考えています。AIツールを使って画期的なアルゴリズムやハードウェア設計を生み出したとしても、出願書類の発明者欄には必ず関与した人間の名前を書かなければならず、AIの名前を書いた瞬間に権利そのものが失効するリスクがあるからです。

業界全体で見れば、司法が既存の枠組みを維持したことで、膨大な計算資源を持つ巨大テック企業による「特許の大量自動出願」という最悪のシナリオは当面回避されました。もし機械を発明者と認めてしまえば、アルゴリズムが生成した無数の派生アイデアで特許網が埋め尽くされ、人間のイノベーションが阻害されかねません。

一方で、この判断は課題の先送りに過ぎないという側面もあります。英国IPOの関係者が指摘しているように、高度なAI生成物を知的所有権としてどう扱うべきかという制度的問いは依然として残されています。当面は人間が発明者として責任を負う形を保ちつつ、立法機関がいかに実態に即した新ルールを策定できるかが今後の焦点になりそうです。

情報源 (2)

  1. [1]
    theverge.com(新しいタブで開きます)原文theverge.com
  2. [2]

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