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業界動向

トランプ氏、宇宙軍に倣う「AI部隊」創設へ 新たなAI担当高官を指名予定

公開 拡散指数 52

トランプ米大統領は米国の優位性を守るため、宇宙軍をモデルにした「AI 部隊」の創設と新たな AI 担当高官の指名計画を発表した。安全規制の強化ではなく既存法での対処を掲げるが、組織の構造や権限、予算規模、発足時期などは明かされていない。

トランプ氏、宇宙軍に倣う「AI部隊」創設へ 新たなAI担当高官を指名予定
画像:techcrunch.com

シリコンバレーのトップたちがAI開発の減速を訴え始めるなか、ホワイトハウスはアクセルを踏み込む姿勢をより鮮明にしています。

ドナルド・トランプ大統領は9月19日、自身のSNSであるTruth Socialで、宇宙軍をモデルにした「AI軍(AI Force)」を創設し、近く新たな「AIツァー(政策責任者)」を任命すると表明しました。あわせてAIの安全性や人類との整合性をめぐる懸念を「でっち上げ」と切り捨て、AIの呼称を「優等知能(Superior Intelligence)」などに改名すべきかフォロワーに投票を呼びかけています。

詳細は不明な「AI軍」構想

トランプ大統領はこの組織について、宇宙軍をモデルに業界を見守り、既存の刑法や民法を通じて悪質な行為者を取り締まるものと説明しています。しかし、軍の傘下に置かれるのか民間機関なのか、権限や予算規模、発足時期などは一切明らかにされていません。

AIツァーのポストについても、今年3月にベンチャーキャピタリストのデイビッド・サックス氏が退任して以来、空席のままです。トランプ大統領は後任の具体的な氏名には触れず、「高IQの人物のみ応募せよ」と投稿するにとどめました。

業界の「減速論」と真っ向から対立

今回の発言は、AI業界内で安全対策を求める声が高まるタイミングと重なりました。Anthropicのダリオ・アモデイCEOは9月、安全対策が追いつくまで開発スピードを調整すべきだと提言し、OpenAIのサム・アルトマン氏やイーロン・マスク氏も減速への支持を示していました。

しかし、トランプ大統領はAIが将来的に米GDPの25パーセントを占める可能性があると主張し、中国との競争を理由に減速を断固拒否する構えです。All-Inサミットの壇上で大統領と通話したNvidiaのジェンスン・ファンCEOも、AIへの逆風はでっち上げであるという見解に同意し、減速はさせないと強調しました。

一方、ピュー・リサーチ・センターが6月に実施した世論調査では、米成人の52パーセントがAIの普及に期待よりも不安を感じており、71パーセントが今後20年間で雇用が減少すると予想しています。

なぜ重要か

この方針は、巨額のインフラ投資を進める大手テック企業にとって、連邦政府による事前規制のハードルが当面上がらないという強い追い風になります。中国との開発競争を名目に、開発速度を最優先する姿勢がより明確になりました。

しかし、私たちはこのアプローチに大きな危うさがあると考えます。モデルを開発している当事者たち自身が第三者による検証や安全対策の義務化を求めているにもかかわらず、政権がそれを政治的な陰謀論として片付けてしまうのは、現場のリスク認識と乖離しています。事後的な取り締まりだけに頼るやり方は、技術が急速に進化する中で生じる構造的なリスクを防ぐにはあまりに無防備に見えます。

情報源 (3)

  1. [1]
    axios.com(新しいタブで開きます)原文axios.com
  2. [2]
    techcrunch.com(新しいタブで開きます)報道techcrunch.com
  3. [3]
    theverge.com(新しいタブで開きます)報道theverge.com

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