Teslaのヒト型ロボット「Optimus」、エンドツーエンドAIで物体の自律仕分けが可能に
Teslaは、ヒト型ロボット「Optimus」が完全なエンドツーエンド学習ニューラルネットワークを用いて自律的にブロックを色分けする映像を公開した。視覚と関節エンコーダによる自己補正に対応し、人間が途中でブロックを動かしても適応して作業を継続できる。
2021年の発表当初、ステージ上でタイツを着た人間が踊っていた姿を覚えている人にとっては、隔世の感があるかもしれません。
米Teslaは週末、同社の公式Xアカウントで人型ロボット「Optimus」の最新映像を公開しました。ロボットは端から端まで(end-to-end)学習されたニューラルネットワークを用いて、外部からの指示なしに自律的にブロックの仕分けを行っています。
画像を入力し、動作を出力する
映像の中で、Optimusはまず関節の位置エンコーダーとカメラの視覚情報を組み合わせて自己校正を行います。Teslaによると、これによりロボットは自身の四肢が空間内のどこにあるかを正確に把握できます。
校正を終えたOptimusは、青と緑のブロックをそれぞれ同じ色のトレイへと仕分けていきます。
注目すべきは動的な環境への適応力です。途中でスタッフが割り込み、ロボットが掴もうとしたブロックを動かして邪魔をしますが、Optimusはフリーズすることなく視線を追従させ、そのまま作業を継続しました。
さらに、トレイの中で横倒しになってしまったブロックがあると、追加の動作で元の位置に戻り、向きを正しく立て直すといった自己修正の様子も見せています。
映像の最後には片足立ちでストレッチを行う姿も収められており、Teslaの採用ページへのリンクとともに、動作計画や制御、コンピュータービジョンのエンジニア募集が呼びかけられています。
自社製アクチュエータという難関
この姿は、2022年のAI Dayで見せたぎこちない歩行や、5月に公開された手の動作の映像と比べても着実な前進を示しています。
ただし、実用化への道のりは平坦ではありません。数カ月前の第2四半期決算説明会で、イーロン・マスクCEOはOptimusの生産ペースが当初の予測を大幅に下回っていることを明かしていました。
その最大の理由は、適切なアクチュエータの供給不足です。既存のサプライチェーンに頼れないため、Teslaは自社で専用アクチュエータの設計と製造を行わざるを得ず、現在は量産体制の構築を急いでいる段階です。
なぜ重要か
今回のデモで最も注目すべきは、自動運転で培った「カメラ映像を入力し、直接制御を出力する」というエンドツーエンドの思想が、そのままロボットに応用されている点だと考えます。
従来の産業用ロボットは、決められた軌道をなぞるのが得意な反面、少し位置がズレるだけで停止してしまうことが少なくありませんでした。ブロックが動かされても柔軟に対応し、倒れたら直すという挙動は、汎用作業ロボットとしての実用性に直結します。
業界全体にとっても、Teslaがアクチュエータの内製と量産に踏み切ったことは、人型ロボットのハードウェアコストを将来的に引き下げる圧力になります。
とはいえ、静かな実験室のテーブル上で色ブロックを分けることと、複雑で混沌とした実際の工場で働くことの間には、依然として巨大な溝があります。私たちが日常や生産現場でその恩恵を受けるには、まだしばらく時間がかかりそうです。
情報源 (1)
- teslarati.com(新しいタブで開きます)原文teslarati.com
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