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テスラが中国でAI音声アシスタント刷新、DeepSeekとByteDanceの豆包を採用

公開 拡散指数 38

テスラは中国向けEVに新音声アシスタント「Hey Tesla」を導入した。車両制御やナビをByteDanceの「豆包」、雑談や情報検索をDeepSeekが分担する。8月発売の6人乗りModel Y Lにハンズフリー操作として先行搭載され、中国勢の進んだ車内体験に対抗する。

テスラの車載インフォテインメントは画面こそ巨大で滑らかですが、中国市場では「音声操作だけが時代遅れ」と長らく指摘されてきました。BYDや蔚来(Nio)、小鵬(Xpeng)といった現地勢が高度なAIアシスタントを標準搭載するなか、テスラではステアリングのボタンを押して話しかける必要があったためです。

テスラはこの差を埋めるため、中国市場向けの新たなAI音声アシスタントを導入しました。タッグを組んだのは、現地の生成AI界を牽引するDeepSeekとByteDance(バイトダンス)です。

役割分担とハンズフリー起動

新たに登場した機能は「Hey Tesla」と呼ばれ、2つの異なるモデルを使い分ける構造になっています。

テスラの説明によると、エアコンの温度調整やルート検索、オーディオ操作といった車両コントロール関連の音声コマンドは、ByteDanceの大規模言語モデル「豆包(Doubao)」が処理します。

一方で、ニュースの読み上げや天気の確認、雑談といった自然な対話タスクは、DeepSeekのチャットボットが担当します。いずれのモデルもByteDanceのクラウド基盤「火山引擎(Volcano Engine)」上で稼働し、暗号化APIを介してリアルタイムで応答を返します。

このシステムは、8月に中国で発売された6人乗りSUV「Model Y L」に初めて搭載されました。従来の物理ボタン操作から脱却し、「Hey Tesla」やユーザーが設定したカスタム起動ワードによるハンズフリー操作に対応しています。

既存モデルへの配信時期はまだ明言されていません。利用規約上にはすでに記載があるものの、直近のOTAアップデートではまだ適用されていないと報告するオーナーも多く、旧型車への展開には少し時間がかかりそうです。

なぜ重要か

今回の動きは、テスラが中国市場において徹底して現実的な現地化戦略をとったことを示しています。

米国市場ではイーロン・マスク氏率いるxAIの「Grok」を活用するテスラですが、規制の壁や利用習慣が特殊な中国では同じ手が使えません。BMWがアリババの「通義千問(Qwen)」を採用したように、車載AIの「地域分割」は外資系メーカーにとって不可避の選択肢になりつつあります。

とりわけ賢いのは、モデルの使い分けです。実績があり車両制御の意図解釈に長けた豆包に確実性を求め、推論力に定評のあるDeepSeekに対話の柔軟性を委ねています。インフラを火山引擎に一本化したことで、データセキュリティ規制のクリアとインフラ管理の手間を同時に解消しました。

ユーザー視点では、競合に対する最大の弱点だった音声インターフェースがようやく現代水準に引き上げられます。ただし、車載チップではなく外部クラウドAPIを経由する構成であるため、電波状態が悪い場所での応答遅延や、2つの異なるAIが連携する際の挙動の安定性については、実際の走行環境での検証が必要になりそうです。

情報源 (1)

  1. [1]
    gizmochina.com(新しいタブで開きます)原文gizmochina.com

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