本文へスキップ
IFAI

AIツール

Square、ChatGPTやClaudeから直接注文可能に 米飲食店向け

公開 拡散指数 38

Squareは、米国の飲食店がChatGPTやClaudeのチャット画面から直接注文を受けられる連携機能の提供を開始した。追加の手数料や初期設定は不要で、通常の決済手数料のみで利用できる。注文は既存のPOSや厨房システムに即座に同期される。

Square、ChatGPTやClaudeから直接注文可能に 米飲食店向け
画像:squareup.com

個人経営の飲食店の純利益率は、通常わずか3%から9%にとどまります。40ドルの注文に対してフードデリバリー大手が25%から30%もの手数料を徴収すれば、料理を作るほど赤字になる計算です。

Squareはこの現状を打破するため、ChatGPTアプリおよびClaude向けプラグインの提供を開始しました。ユーザーはAIチャット画面から直接飲食店を検索し、そのまま注文を完了できます。店舗側は追加の開発作業を一切行うことなく、AI経由の注文を受け付けることが可能です。

最大30%の手数料を回避、厨房ディスプレイへ直結

従来のデリバリー代行サービスは、露出と配送をセットにして高額な手数料を課してきました。DoorDashの手数料率はプランに応じて15%から30%に達し、テイクアウト注文でも6%が引かれます。Uber Eatsも20%から30%、Grubhubも5%から20%を徴収する上、さらに約2.5%から3.05%の決済手数料が上乗せされます。

これに対し、SquareのAI連携はマーケットプレイス手数料を請求しません。飲食店が負担するのは、通常のオンライン決済手数料(Square PlusおよびPremiumプランで1件あたり2.9%プラス0.30ドル、標準プランで3.3%プラス0.30ドル)のみです。

配達が必要な場合も、注文金額に対するパーセンテージではなく、外部配送ネットワークを利用して距離に応じた一律約7〜10ドルの固定配送手数料で処理されます。この送料は店側が負担するか顧客に請求するかを選べるため、料理の利益率を守ることができます。

現在、この機能は米国内でSquareのオンライン注文を利用している飲食事業者を対象に自動適用されています。

会話画面で注文からCash App決済まで完結

システムはSquareのカタログ情報とリアルタイムに同期しており、商品価格や細かなトッピングのカスタマイズ、在庫状況を正確に反映します。AIが売り切れの商品を誤って提示することはありません。

ユーザーが「近所で浅煎りコーヒーが飲める店を探して、豆を1袋注文して」とチャットに入力すると、AIがリアルタイムデータを参照して候補を提示します。顧客は画面内で注文内容を決め、Order by Cash Appを使ってチャットから離れずに決済を完了できます。または、カートに商品が入った状態で通常の注文ページへ遷移することも可能です。

注文が入ると、店舗のPOSレジや厨房ディスプレイシステム(KDS)へ即座に送信されます。さらにSquareはOpenAIやAnthropicとの連携にとどまらず、AmazonのAlexa+による音声コマースや、Googleのユニバーサル・コマース・プロトコルの共同開発も進めています。

なぜ重要か

飲食店にとって、この仕組みは追加の開発費や初期設定を必要としない極めて導入ハードルの低い新たな販路です。これまで莫大な送客手数料を払わざるを得なかった小規模店舗にとって、決済手数料だけでAIからの注文を取り込める点は大きな魅力です。

デリバリー業界全体にとっても見逃せない動きです。これまでのプラットフォーマーは「検索と集客」を握ることで高額な手数料を維持してきました。しかし、ユーザーの検索窓がAIエージェントへ移行すれば、既存のポータルサイトを経由せずに注文が完結します。手数料構造そのものを覆す可能性を秘めたアプローチだと言えます。

もっとも、日常的にAIチャットを使って料理を注文する消費者がどれだけ定着するかはまだ未知数です。また、自前の配達網を持たない固定額配送ネットワークが、ピーク時の配送品質をどこまで維持できるかといった実務面の検証はこれからになりそうです。

情報源 (1)

  1. [1]
    venturebeat.com(新しいタブで開きます)原文venturebeat.com

毎日のAIピックアップ