Spotify、プロンプトで曲を集める「AIプレイリスト」を40カ国以上に拡大
Spotifyはプロンプトから曲を集める「AIプレイリスト」β版を新たに40以上の市場のPremium向けに提供拡大した。気分やシチュエーション、絵文字を英語で入力するだけで好みのリストが作れ、会話での微調整にも対応する。推薦機能のプロンプト化が進む形だ。

聴きたい曲のタイトルは思い出せないけれど、今の気分だけははっきりしている。そんな瞬間のために、Spotify が生成 AI を活用したプレイリスト作成機能を世界へ広げています。
Spotify は 4 月 24 日、ベータ版として提供してきた「AI Playlist」の対象地域を、新たに 40 以上の市場へ拡大したと発表しました。対象はカナダ、アイルランド、シンガポール、フィリピン、南アフリカなど、アフリカ、アジア、欧州、カリブ海地域の Premium 有料会員です。
同社によると、昨年のベータ版提供開始以来、ユーザーはこの機能を使ってすでに数百万件のプレイリストを作成してきたといいます。なお、現時点でプロンプトの入力に対応している言語は英語のみとなっています。
絵文字や映画のキャラクターからも選曲
使い方はシンプルで、音楽通の友人にリクエストを送る感覚に近いです。
アプリの「My Library」右上にある「+」ボタンから「AI Playlist」を選ぶか、検索タブで直接検索して起動します。表示される候補から選ぶことも、自由なテキストを入力することも可能です。
Spotify によると、ジャンルや気分、アーティスト名を指定するのが最も精度が高いとされています。ただ、それ以外にも日常のアクティビティ、映画のキャラクター、特定の色、さらには絵文字を入力するだけでもプレイリストを仕立ててくれます。生成された内容が好みに合わなければ、「もっと明るい曲にして」といった追加指示で微調整できます。
なぜ重要か
ユーザーにとって、楽曲探しのハードルが劇的に下がります。これまでは曲名やジャンルを正確に知らなければ探せませんでしたが、これからは「元恋人を見返すための筋トレ曲」といった抽象的な感情や状況をそのまま打ち込むだけで済みます。音楽に詳しくないライト層ほど恩恵を感じやすい機能です。
業界の視点で見ると、Spotify は生成 AI を有料会員(Premium)の囲い込みツールとして明確に位置付けています。著作権リスクがつきまとう「AI による楽曲生成」には手を出さず、既存の膨大なカタログから適切な曲を掘り起こすための検索インターフェースとして大規模言語モデルを活用している点は、非常に手堅く賢明な判断と言えます。
ただし、40 以上の市場に拡大したとはいえ、入力が英語に限定されている点は大きな制約です。非英語圏のユーザーが日常的な感覚で使うにはまだ壁があり、多言語対応のスピードと、生成される選曲のマンネリ化をどう防ぐかが今後の普及の鍵になりそうです。
情報源 (1)
- newsroom.spotify.com(新しいタブで開きます)原文newsroom.spotify.com