Snapが「Snap OS 2.0」を発表、軽量な次世代Specsグラスに向け刷新
Snapはスマートグラス向け「Snap OS 2.0」を発表した。ブラウザを刷新してWebXRに対応したほか、視界に動画を追従させるLensやトラベルモードを追加。2026年に一般発売予定のSnapdragon搭載・軽量版Specsに向け、Meta Ray-Banに対抗する基盤を整えた。

メタバースブームが落ち着いた今、テック業界の競争はスマートグラスへと移りつつあります。各社がAI対応のウェアラブルデバイスを準備するなか、長年この分野に挑み続けてきたSnapが動き出しました。
SnapはARグラスSpectacles向けに、大幅なアップデートとなるSnap OS 2.0の提供を開始しました。操作性やブラウジング、コンテンツ共有を一新し、より日常で使いやすい体験を目指しています。
PCのように使えるARブラウザ
今回の目玉はSpectacles Browserの刷新です。デザインをミニマルに見直したことで読み込み速度が向上し、電力消費も最適化されました。
新設されたホーム画面にはウィジェットやブックマークが配置され、URL入力は文字入力に加えて音声にも対応しています。さらに、ノートPCのようにウィンドウのアスペクト比を好みのサイズへリサイズできるようになりました。WebXRもサポートされたため、対応サイトであれば追加アプリなしでAR空間を楽しめます。
コンテンツの閲覧や共有も進化しました。Spotlight Lensを使うことで、縦型動画やコメントを視野内に重ねて表示できます。映像を現実空間の特定の場所に固定することも、視界に追従させることも可能です。
また、撮影した写真や動画を振り返るGallery Lensには湾曲したカルーセルUIが採用され、拡大表示やSnapchat Storyへの直接投稿がスムーズになりました。移動中でもトラッキングが乱れにくいトラベルモードも追加されています。
2026年に向けた軽量モデルへの布石
SnapがOSの磨き込みを急ぐ背景には、次世代ハードウェアの投入計画があります。
2024年に登場した第5世代Spectaclesは開発者限定で提供されました。ディスプレイの発色や空間への固定精度は高く評価されたものの、本体の重さが最大の課題として指摘されていました。
Snapは2026年に、Snapdragonチップを搭載した軽量な一般消費者向けモデルSpecsを発売する予定です。プラットフォーム上ではすでに開発者によって、Finger Paintやチェス、Imagine Togetherなど数百種類のLensが制作されています。
対するMetaも来週のMeta Connectで、Pradaとのコラボレーションやディスプレイ内蔵モデルが噂される新型グラスの発表を控えています。スマートグラスを巡る主導権争いは一気に激しさを増しています。
なぜ重要か
現在市場をリードしているMeta Ray-Banは、カメラと音声AIに機能を絞ることで日常的な装着感を実現しました。しかし、視覚的な情報提示ができない点には構造的な限界があります。
Snap OS 2.0の狙いは、まさにそのディスプレイ体験の実用性を引き上げることです。現行の第5世代機はまだ一般ユーザーが毎日使うには重すぎますが、WebXR対応や柔軟なウィンドウ配置など、目の前の空間を実用的なワークスペースに変える土台は着実に整いつつあります。
ハードウェアの劇的な軽量化には時間がかかるため、今のうちに開発者を巻き込んでOSの使い勝手を完成させておくアプローチは理にかなっていると考えられます。
懸念されるのは市場投入のタイミングです。2026年のSpecs発売までにMetaが本格的なディスプレイ搭載機を低価格で投入してきた場合、Snapが築いたソフトウェアの先行者利益が一気に脅かされるリスクは残っています。
情報源 (1)
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