Snap、チャット欄にブランドAIを配置する広告「AI Sponsored Snaps」を発表
Snapは新広告フォーマット「AI Sponsored Snaps」を発表した。ブランドのAIエージェントをSnapchatのチャットトレイに配置し、ユーザーがアプリを離れずに質問や商品提案を受けられるようにする。最初のアルファパートナーとしてExperianが参画し、金融相談でテスト運用を行う。
SNSのタイムラインに流れてくるバナーや動画広告にうんざりしている人は多いはずです。Snapは今回、その広告を「メッセージ相手」に変えてしまうという大胆な一手を打ってきました。
Snapは新広告フォーマット「AI Sponsored Snaps」を発表しました。企業が自社専用のAIエージェントをSnapchatのチャット受信トレイ内に直接配置できる仕組みです。
外部サイトへ飛ばされることなく、チャット欄を開いてそのままブランドAIに質問したり、おすすめ商品を提案してもらったりと、普段のチャット感覚でやり取りが完結します。
最も親密な場所にAIを配置する
Snapによれば、現代の広告において最も価値あるスペースは「会話」そのものです。
数字を見ればその規模感がよく分かります。Snapchatでは2026年第1四半期だけで9500億件以上のチャットが送信されました。さらに、同社のチャットAI「My AI」の提供開始以来、すでに5億人以上のユーザーがこのボットと会話を交わしています。
既存の広告枠でも成果は出ています。従来のSponsored Snapsは、他フォーマットに比べてアクション単価が約20%低く、コンバージョン率は22%高い実績を残しています。全画面表示あたりの成約数も2倍に達しています。
今回のAI Sponsored Snapsは、その枠を単なる一方通行の告知から「対話型の接客窓口」へと進化させるものです。最初のアルファテスト企業には信用情報大手のExperianが選ばれ、若年層向けの信用スコア管理や資産運用アドバイスで検証が進められています。
なぜ重要か
フィード広告や検索連動型広告が頭打ちになるなか、Snapが提示した「DM欄でのAI接客」は広告の在り方を根本から変える可能性があります。
月間アクティブユーザーが約10億人に迫るSnapchatにおいて、外部サイトへの離脱なしで購買相談まで持ち込めるメリットは企業にとって絶大です。特に金融商品やパーソナルケアなど、購入前に疑問点を解消したい分野では、従来のランディングページよりもはるかに高い成約率が期待できます。
一方で、チャットトレイはユーザーにとって最もプライベートな空間です。親しい友人とのやり取りが並ぶ場所に企業ボットが割り込んでくる体験は、一歩間違えれば強い拒否感を生み出しかねません。プッシュ通知の頻度やボットのトーン設計には極めて繊細な配慮が求められます。
それでも私たちは、対話型広告へのシフトは必然の流れだと考えます。受動的に「見せられる」広告から、自分の疑問を即座に「解決してくれる」AIアシスタントへ。Snapのこの実験は、ソーシャルメディア広告の主戦場がチャット画面へ移りつつあることを明確に示しています。
情報源 (1)
- newsroom.snap.com(新しいタブで開きます)原文newsroom.snap.com