Google創業者のブリン氏が現場復帰、次世代AIモデル「Gemini」開発に注力
WSJの報道によると、Google共同創業者のセルゲイ・ブリン氏が数カ月前から週3〜4日出社し、次世代モデル「Gemini」の開発現場に復帰している。GeminiはOpenAIのChatGPT4に対抗するマルチモーダルAIとして年内公開を目指しており、ピチャイCEOも彼の復帰を後押ししている。
リタイアした創業者が突然オフィスに連日出社し始めたら、その企業が絶対に負けられない局面に立たされている証拠です。
米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の報道によると、Googleの共同創業者であるセルゲイ・ブリン氏が、ここ数カ月間、同社のマウンテンビュー本社に週3〜4日のペースで出社していることが分かりました。
週3〜4日出社し、Gemini開発の現場へ
ブリン氏が詰めているのは、AIチームが拠点を置くチャールストン・イースト棟です。ここにはスンダー・ピチャイCEOのオフィスもあります。
ブリン氏の目的は単なる経営会議への出席ではありません。Google DeepMindが開発を進める次世代基盤モデル「Gemini」の研究者たちと直接顔を合わせ、開発現場に深く入り込んでいると伝えられています。
Geminiは、5月のGoogle I/Oで発表された期待のモデルです。ゼロからマルチモーダルとして設計され、ツールやAPIとの連携効率に優れ、記憶や計画といった高度なタスクを可能にする構造を備えています。実質的に、OpenAIのGPT-4に対抗するための切り札という位置づけです。
Geminiは現在もトレーニング中であり、年末までのリリースが予定されています。
今年初めにも、ラリー・ペイジ氏とブリン氏の両創業者がAI戦略に関与しているとの報道はありました。しかし、今回のブリン氏の動きは戦略相談のレベルを超えています。事情に詳しい関係者によると、ピチャイCEOはブリン氏の現場復帰を歓迎しており、その貢献を後押ししているとのことです。
かつてGoogle Glassを披露するためにスカイダイビングで壇上に降り立ったブリン氏は、もともと社内で最も大胆な先端技術に惹かれる人物として知られていました。その彼が今、AIの最前線に張り付いています。
なぜ重要か
一般ユーザーや開発者にとっては、年末に登場するGeminiへの期待値が一段と上がることになります。GPT-4一強の状況に対し、Googleが真に匹敵する、あるいは超える選択肢を提示できるかどうかがこのモデルにかかっています。
業界全体にとって、この動きはGoogleが完全な「戦時体制」に入ったことを示しています。MicrosoftとOpenAIの攻勢に対し、通常の管理職階層による意思決定スピードでは追いつかないという危機感の表れです。
創業者が開発現場に入る利点は、大企業病とも言える複雑な承認プロセスや組織間の調整を一瞬で飛び越え、リソースを最優先で集中させられる点にあります。意思決定の遅さを解消する上では非常に効果的な手と言えます。
一方で、BrainチームとDeepMindが統合されて間もない組織に創業者が直接口を出すことは、現場の指揮系統に摩擦を生むリスクもはらんでいます。それでもなおブリン氏を前線に立たせているあたり、Googleが背水の陣でGeminiの成功に賭けている様子がうかがえます。
情報源 (2)
- wsj.com(新しいタブで開きます)原文wsj.com
- androidheadlines.com(新しいタブで開きます)報道androidheadlines.com