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業界動向

『アバター』のVFX開拓者Robert Legato氏、Stability AIに参画

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『アバター』などの映画で知られるVFX界の先駆者Robert Legato氏がStability AIにチーフパイプラインアーキテクトとして参画した。取締役のジェームズ・キャメロン氏と再び組み、生成AI技術と映画制作パイプラインの統合を推進する。

『アバター』のVFX開拓者Robert Legato氏、Stability AIに参画
画像:stability.ai

ハリウッドの巨匠たちがAIを遠ざけていた時期を経て、今や制作の最前線にいた重鎮たちがAI企業の要職に相次いで就任しています。

『タイタニック』や『ヒューゴの不思議な発明』、『ジャングル・ブック』で3度のアカデミー賞に輝いた視效監督のロバート・レガート氏が、Stability AIのチーフ・パイプライン・アーキテクトに就任しました。同社の取締役を務めるジェームズ・キャメロン監督と再びタッグを組むことになります。

『アバター』の制作基盤を作った男

レガート氏はハリウッドで30年以上のキャリアを持つ特撮・VFX界のレジェンドです。パラマウント・ピクチャーズやソニー・ピクチャーズ・イメージワークス、キャメロン監督が共同設立したデジタル・ドメインで重責を歴任してきました。

世界興行収入28億ドルを記録した『アバター』において、バーチャル撮影パイプラインを考案・構築した中心人物としても知られています。『アポロ13』や『アビエイター』、2019年版『ライオン・キング』のバーチャルプロダクションなど、映画技術の歴史的転換点を常に支えてきました。

現在のStability AIは、さながらハリウッドの技術同窓会の様相を呈しています。取締役のキャメロン監督に加え、ウェタ・デジタルの元CEOであるプレム・アッカライン氏がCEOを務め、CTOには20世紀フォックスやデジタル・ドメインのCTOを務めたハンノ・バッセ氏が名を連ねています。

レガート氏の役割は、Stability AIの画像や動画、3Dといった研究成果を、実際のVFX業界が求める実用的な制作パイプラインへと統合することです。レガート氏は、クリエイターを置き換えるのではなく創造性を高めるためのツール構築に携われることに期待を示しています。

なぜ重要か

ハリウッドでは生成AIをめぐる権利問題やストライキの記憶が生々しい一方で、トップクラスの技術者たちは自ら制作現場にAIを組み込む道を選び始めています。

現場のVFXアーティストや映像作家にとって、この人事は非常に実質的な意味を持ちます。現在の動画生成AIは単体の映像を出力できても、カメラワークや照明、被写体のコントロールが効かず、既存の映画制作ワークフローにはほとんど組み込めないのが実情でした。近代のバーチャルシネマトグラフィを作り上げたレガート氏が設計を担当することで、現場で実用に耐えるツールが登場する期待が高まります。

業界全体で見れば、Stability AIの戦略は極めて巧妙だと考えられます。OpenAIやGoogleのような巨大資本と純粋な計算リソースで勝負するのではなく、キャメロン氏やレガート氏のような業界の顔を揃えることで、映画・映像制作のプロ向け標準プラットフォームとしての地位を固めようとしています。

ただし、課題も少なくありません。現場のクリエイターの間には職を奪われるのではないかという警戒感が根強く残っており、学習データの透明性や著作権に対する懸念も解消されていません。名匠たちの参加が単なる権威づけに終わらず、現場に真に受け入れられるツールを生み出せるかが今後の試金石となります。

情報源 (2)

  1. [1]
    variety.com(新しいタブで開きます)原文variety.com
  2. [2]
    stability.ai(新しいタブで開きます)報道stability.ai

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