米リヴィアンが新型SUV「R2」価格発表、最廉価モデルは2027年末に延期
Rivianは中型EVのSUV「R2」の最終価格を発表した。2026年春に納車が始まる高性能版「Performance」は5万9485ドルからで、200 TOPSの車載AIを搭載する。一方、注目を集めていた4万5000ドルの廉価版の投入は2027年後半へ延期となった。

米新興EVメーカーのRivianは、SXSWで新型中型電動SUV「R2」の最終価格と仕様を発表しました。2024年の初公開時に注目を集めた4万5000ドルのベースモデルは2027年後半へ延期となり、まずは約6万ドルの高価格グレードから納車が始まります。
RJ・スキャリンジCEOはR2について「これまで発売した中で最も重要なモデル」と強調しました。しかし、初期の話題性を牽引した手頃な価格帯は当面先送りされる形です。
最上位モデルが先行、ベース車は2027年末に
2026年春に最初に出荷されるのは、デュアルモーターを搭載した「Performance」グレードで、価格は運送手数料1495ドル込みで5万9485ドル(約880万円)からとなります。
最高出力656馬力、最大トルク609lb-ftを誇り、0-60mph加速は3.6秒、EPA航続距離は330マイル(約531km)に達します。テールゲート内に完全に格納できるリアウィンドウや、ドアフレーム内蔵の充電式ライトなど、同社らしい機能も標準装備されます。
続いて2026年後半に450馬力の「Premium」(5万5485ドル)、2027年初頭には後輪駆動シングルモーターで航続345マイルの「Standard Long Range」(4万9985ドル)が投入される予定です。
一方、当初アピールされた4万5000ドルのベースモデルは2027年後半まで待つ必要があります。航続距離は275マイルに抑えられ、運送費を含めると実質4万6495ドルからのスタートとなります。事前に価格が流出したRedditなどでは、テスラの「3万5000ドルのModel 3」がなかなか登場しなかった経緯を重ね合わせ、落胆の声も広がりました。
Model Yより短いが地上高は1.5倍
主要グレードはLGエナジーソリューションと米国で共同生産する87.9kWhバッテリーを採用し、テスラ仕様のNACSポートを標準搭載します。急速充電器を使えば10%から80%まで29分で充電可能です。
車内には200TOPSの処理能力を持つエッジAIを搭載し、オフライン対応の音声アシスタントを動作させます。前後の座席を完全にフラットに倒して車中泊用のスペースを作ることも可能です。
競合のテスラ「Model Y」と比較すると、全長は約3インチ短いもののホイールベースは長く、最低地上高は9.6インチとModel Yより50%以上高く設定されており、オフロード志向が色濃く残されています。
なぜ重要か
ユーザー視点では、手頃な価格でRivianのデザインを手に入れたかった層にとって、今回の発表は肩透かしと言わざるを得ません。実質4万6000ドル超のベースグレードが届くのは約2年先であり、今すぐ注文できるのは6万ドルクラスの高級車です。
業界の視点では、経営改善を急ぐRivianが高利益率の上位グレードを先行させるのは妥当な判断といえます。同社は2026年内に2万〜2万5000台の納車を見込んでおり、今年はこの高価格帯だけで販売目標を達成する必要があります。
しかし、本格的な量産普及グレードを2027年末まで引っ張る戦略には危うさもあります。2年後にはテスラの改良モデルや競合各社の中型EVが市場に溢れている可能性が高く、その時点で275マイルの低価格版がどこまで競争力を維持できるかは未知数です。
情報源 (1)
- theverge.com(新しいタブで開きます)原文theverge.com