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業界動向

ChatGPTがGoogle検索データを活用、競合関係の裏で進むデータ依存が浮き彫りに

公開 拡散指数 47

The Informationの報道によると、OpenAIはスクレイピングツール「SerpApi」経由でGoogle検索のデータを取得し、ChatGPTのリアルタイム回答に活用しているという。自社製インデックス構築を進める同社だが、長尾クエリの精度維持には依然Googleのデータが欠かせない実態が示された。

最大のライバルを倒すための武器が、実はそのライバル自身のデータだったという皮肉な実態が明らかになりました。

The Information の報道によると、OpenAI は米テキサス州オースティンを拠点とするスクレイピング業者 SerpApi を通じ、Google 検索の結果データを取得して ChatGPT のリアルタイム回答やモデル学習に利用しています。自社製クローラーが追いついていないニュース速報、スポーツの結果、金融市場のデータなどで、Google の検索結果が穴埋めに使われている形です。

断られたから裏口から入る

米司法省が進める反トラスト法訴訟の開示資料によると、Google は昨年、ChatGPT の性能向上を目的に検索インデックスの提供を求めてきた OpenAI の要請を断固として拒否していました。

しかし OpenAI は諦めず、外部の SerpApi を経由してデータを取得する道を選びました。SerpApi のサイトには一時 OpenAI の名前が顧客として掲載されていましたが、後に削除されています。なお、SerpApi の顧客リストには Meta や Apple、検索分野で ChatGPT のライバルである Perplexity も名を連ねているとされています。

この実態は外部の開発者にも見抜かれていました。元 Google エンジニアの Abhishek Iyer 氏が、Google のインデックスにしか存在しない架空のウェブページを作成して ChatGPT に質問したところ、その架空ページの内容を正確に含んだ回答が返ってきたといいます。OpenAI は Bing API や独自のクローラーを持っていますが、ニッチな情報やロングテールな検索では Google の精度に遠く及ばないのが実情です。

実際、今年初めの法廷証言で OpenAI の Nick Turley 氏は、トラフィックの約 8割 を自社インデックスで賄うという目標について、達成には程遠く、現時点で 100% 自前化することは運用上不可能な目標だと認めています。

なぜ重要か

ユーザーにとって、ChatGPT が最新ニュースや出来事に対してそれなりに精度の高い回答を返してくれる理由がここにあります。裏側で世界最強の検索エンジンに頼っているためですが、重箱の隅をつつくような専門的・マイナーな調査については、私たちは今でも Google 検索を直接使ったほうが確実だと考えます。

業界全体から見れば、AI モデルがいかに進化しても、検索の基盤インデックスという参入障壁がいかに分厚いかを浮き彫りにしました。ChatGPT が週間 7億 人のアクティブユーザーを抱え、年間 100億 ドル規模の売上を見込んでいようと、年間 5兆 回以上の検索を処理する Google の規模と蓄積には太刀打ちできていません。

OpenAI の立ち回りは極めてプラグマティックで狡猾ですが、同時に脆さも抱えています。Google は現在、独占禁止法訴訟の渦中にあるため、SerpApi のような業者を法的に締め出すと競合排除とみなされる恐れがあり、身動きが取れません。OpenAI はその隙を突いていますが、他社の検索スニペットに依存している構造である以上、Google 側の対策次第でリアルタイム検索機能が揺らぐリスクを常に抱えています。

情報源 (2)

  1. [1]
    theinformation.com(新しいタブで開きます)原文theinformation.com
  2. [2]

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