OpenAI、ChatGPT検索パートナーにShopifyを静かに追加
報道によると、OpenAIはChatGPT Searchのドキュメントを更新し、Bingと並ぶサードパーティ検索プロバイダーとしてShopifyを追加した。商品画像や価格、レビュー評価を含むリッチな検索結果を表示するためで、EC検索の強化を静かに進めている。

最近 ChatGPT におすすめの商品を尋ねると、テキストの羅列ではなく、写真や価格、星評価がついたリッチな商品カードが表示されることが増えてきました。
こうしたショッピング検索の裏側は Bing が支えていると思われていましたが、OpenAI は静かに強力なパートナーを迎え入れていました。
7月9日の報道によると、OpenAI は ChatGPT Search の公式ドキュメントを更新し、サードパーティ検索プロバイダーのリストに Bing と並んで Shopify を追加しました。
公式アナウンスなしで追記された提携
今回の動きについて、OpenAI は特別な発表や告知を行っていません。気付いたのは SEO エキスパートの Aleyda Solís 氏でした。
同氏の指摘によると、OpenAI がドキュメントに Shopify を追加したのは 2025年5月15日のことでした。これは OpenAI が4月28日にショッピング検索体験の強化を発表してから約2週間後のタイミングです。
ChatGPT は自前のクローラーだけに頼るのではなく、パートナーから商品データを直接取り込む形をとっています。ドキュメントには、Bing や Shopify などの外部プロバイダーから受け取ったデータに基づいて加盟店がランク付けされると明記されています。
この仕組みにより、ChatGPT は価格や画像、構造化データを取得し、商品タイトルや説明文、さらにはカスタマーレビューの要約まで自動生成して表示します。
Shopify 以外の加盟店にも道はある
Shopify が加わったからといって、検索結果が Shopify 専用になったわけではありません。
実際の検索テストでは、犬の訓練用品を探した際に Shopify 加盟店だけでなく、Amazon の出品商品や、かつての Yahoo Stores である Turbify 上の店舗も推奨セラーとして表示されました。
Shopify を使っていない EC サイトでも、OpenAI のショッピング検索への掲載を申請できます。ただし必須条件として、OpenAI のクローラーである「OAI-SearchBot」のアクセスをブロックしていないことが求められます。
なぜ重要か
私たちは、この連携を OpenAI にとって極めて現実的で賢い判断だと考えています。
独立系 EC サイトやブランドにとって、これは AI 検索という新しい流入経路の獲得を意味します。これまでは Google 広告に多額の予算を投じるか SNS で露出を狙うしかありませんでしたが、商品データを整えておけば、購買意欲の高いユーザーの検索画面に直接推薦される可能性が生まれます。
OpenAI 側から見ても、ゼロから EC データを集めるより圧倒的に効率的です。EC の検索結果は価格や在庫のリアルタイム性が命であり、通常の Web クローリングだけでは古い情報が混ざりやすくなります。Shopify と組むことで、整理された膨大な商品データベースを即座に手に入れた形です。
これは当然ながら、収益の柱としてショッピング検索広告を抱える Google にとって無視できない脅威となります。
課題があるとすれば、ChatGPT が商品レビューや特徴を要約する際の正確性です。AI がスペックや返品条件を誤認して提示した場合の責任の所在や、将来的な広告枠の導入と公平性の両立など、乗り越えるべき壁はまだ残っています。
情報源 (1)
- searchenginejournal.com(新しいタブで開きます)原文searchenginejournal.com