OpenAI、オープン推論モデル「gpt-oss」公開 16GBで動く20Bも
OpenAIはApache 2.0ライセンスのオープン推論モデル「gpt-oss-120b」と「gpt-oss-20b」を公開した。思考連鎖やツール実行に対応し、20b版は16GBメモリの端末でローカル稼働する。自前の環境で高度な推論AIを低コストに動かせる点が大きい。

gpt-ossは、OpenAIが公開したオープンウェイトの推論AIモデルです。商用利用しやすいApache 2.0ライセンスを採用しており、120bと20bの2サイズが用意されています。OpenAIがオープンウェイトの言語モデルを出すのはGPT-2以来となります。
APIを介さず、思考連鎖(CoT)やPythonコード実行、ウェブ検索といったツール利用を自前ハードウェアで完結できる点が特徴です。構造化出力にも標準対応しています。
何ができるか
2モデルともMixture of Experts(MoE)構造を採用しています。総パラメータ数は117bと21bですが、1トークン処理時に動くパラメータはそれぞれ5.1bと3.6bに抑えられています。コンテキスト長は128kをサポートします。
gpt-oss-120bは、中核ベンチマークでOpenAI o4-miniと同等以上の成績を示し、AIME数学コンペやHealthBenchではo4-miniを上回りました。エージェント評価のTau-Benchでも高い適性を見せています。
小型のgpt-oss-20bも多くのテストでo3-miniと同等で、数学や医療タスクではo3-miniを超えるスコアを出しています。プロプライエタリなoシリーズ同様、システムメッセージで推論深度を3段階(low/medium/high)に調整可能です。
どう動かすか
モデルの重みはHugging Faceで公開されており、MXFP4形式にあらかじめ量子化されています。
gpt-oss-20bはわずか16GBのメモリで稼働するため、PCなどのエッジ端末で手軽に動きます。マイクロソフトもONNX Runtime経由でWindows向けに最適化モデルを提供し、VS Code拡張機能などから呼び出せます。120b版は80GB GPUが1枚あれば単体で運用可能です。
llama.cppやOllama、vLLM、LM Studioが初日から対応しています。また、o200k_harmonyトークナイザーやPython・Rust向けレンダラー、Apple MetalやPyTorchの実装例もあわせて公開されました。
学習データはSTEMやプログラミングを中心とした英語テキスト主体のため、マルチモーダルには非対応です。試したい場合はHugging Faceからダウンロードするか、公式のオープンモデルPlaygroundで動作を確認できます。
なぜ重要か
ローカルでセキュアに推論エージェントを動かしたい開発者にとって、即座に導入を検討すべき選択肢です。16GBメモリの端末でo3-mini級の推論が走るインパクトは小さくありません。
Apache 2.0でここまでの推論ウェイトを出してきたことで、同クラスのオープンモデルに対する強力なベンチマークになると考えられます。ただし画像などの入力には対応していないため、マルチモーダル用途では依然としてAPIとの使い分けが必要です。
情報源 (1)
- openai.com(新しいタブで開きます)原文openai.com