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OpenAIが「gpt-realtime」提供開始、Realtime API正式版で20%値下げ

公開 拡散指数 53

OpenAI は音声対話機能を提供する Realtime API の正式版を公開し、新モデル「gpt-realtime」を発表した。SIP による電話網接続、画像入力、リモート MCP ツール連携に対応し、プレビュー版と比べて利用料金を 20% 引き下げた。

OpenAIが「gpt-realtime」提供開始、Realtime API正式版で20%値下げ
画像:openai.com

これまでの音声 AI エージェントは、音声認識、大規模言語モデル、音声合成を別々に組み合わせる必要があり、遅延が大きく会話の抑揚も失われがちでした。

OpenAI は 8 月 28 日、Realtime API の一般提供(GA)を開始し、最新の Speech-to-Speech モデル「gpt-realtime」をリリースしました。前世代のプレビュー版と比べて価格を 20% 引き下げたほか、電話網連携などの企業向け機能を一気に揃えてきました。

中断なしのツール呼び出しと自然な対話

gpt-realtime は音声を入力して音声を直接出力する単一モデル構成を採用しており、パイプラインの結合による遅延や感情表現の劣化を抑えています。

新たに Cedar と Marin という 2 つの専用ボイスが追加され、既存の 8 種類の音声もアップデートされました。笑い声などの非言語的な合図を認識できるほか、発話の途中で言語を切り替えたり、トーンの指定に忠実に従ったりできます。

推論能力を測定する Big Bench Audio ベンチマークでは、前モデルの 65.6% から 82.8% へとスコアが跳ね上がりました。日本語や中国語、フランス語などが混ざった電話番号や識別番号の聞き取り精度も向上しています。

さらに非同期の関数呼び出しにも対応しました。データベース照会などの時間のかかるツール処理を行っている最中でも、AI が沈黙することなく自然に相づちや会話を継続できます。

電話網 SIP 連携と画像入力への対応

実用化に向けた接続インターフェースも大幅に強化されました。

Realtime API は新たに SIP(Session Initiation Protocol)をネイティブサポートしました。外部のゲートウェイを複雑に組むことなく、企業の PBX や固定電話、公衆電話網に AI を直接接続できます。

また、リモート MCP(Model Context Protocol)サーバーとの接続にも対応しました。セッション設定に MCP サーバーの URL を渡すだけで、必要なツールが自動的に連携されます。

画像入力も可能になりました。負荷の高いリアルタイム動画ストリームを流し続けるのではなく、写真やスクリーンショットを会話内に都度投入する仕組みを採用し、画面を見ながらの音声サポートが可能です。

価格面では、gpt-realtime の音声入力は 100 万トークンあたり 32 ドル(キャッシュ入力は 0.40 ドル)、音声出力は 64 ドルと、旧プレビュー版比で 20% 安くなっています。

なぜ重要か

開発者やコールセンター運営者にとって、実用レベルの音声エージェントを構築するハードルが一段と下がりました。電話回線と社内ツールへの接続が API 標準でカバーされたため、これまで数か月かかっていた音声対話システムのプロトタイプ検証が数日で完了します。

業界全体で見ると、OpenAI は単なるモデルの提供にとどまらず、従来のコンタクトセンター基盤や通信ミドルウェアの領域に踏み込んできました。音声のパイプライン処理だけを提供していたスタートアップは、存在意義の再定義を迫られることになります。

動画ストリーミングではなく静止画のオンデマンド投入にとどめた判断は、コストと帯域の観点から非常に現実的でスマートだと評価できます。ただし、指示追従ベンチマークである MultiChallenge のスコアは 30.5% にとどまっており、前世代より改善したとはいえ、金融や医療などの厳格なスクリプト遵守が求められる現場では、依然として細心のフェイルセーフ設計が不可欠です。

情報源 (1)

  1. [1]
    openai.com(新しいタブで開きます)原文openai.com

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