OpenAIがAGI到達への「5段階」基準を社内共有、現在はレベル2目前と説明
ブルームバーグが報じたところによると、OpenAIは今週、AGIの進捗を測る5段階の指標を社内に共有した。現在の対話型AIから、博士号レベルの推論が可能な第2段階、エージェント、組織の業務を担うAIまでを定義。同社はすでに第2段階に近づいていると説明している。
AGI(汎用人工知能)の実現がいつになるのかという議論は絶えませんが、現在地がどこなのかを示す統一された基準はこれまでありませんでした。
ブルームバーグの報道によると、OpenAI の広報担当者は今週、AGI に至る進捗を追跡するための「5段階のレベル分類システム」を社内従業員向けに共有したことを明らかにしました。この基準は今後、投資家や社外関係者にも共有される予定です。
OpenAI の幹部陣は現在、自社が第1段階に位置しているとみなしつつも、すでに第2段階に極めて近づいていると説明しています。
博士レベルの推論から組織の代替まで
提示された分類では、第1段階は日常的に利用されている ChatGPT のような「会話型 AI」と定義されています。
続く第2段階は「推論者(Reasoners)」と呼ばれます。外部ツールを持たない博士号保持者の人間と同等の基礎的な問題解決能力を持つ AI を指します。関係者によると、社内集会では GPT-4 を使った研究プロジェクトが披露され、人間のような推論スキルが実証されたといいます。
第3段階は「エージェント(Agents)」で、ユーザーに代わって「数日間にわたり」一連のタスクを自律的に実行できる AI とされています。
第4段階は新たな発明を生み出す支援ができる「革新者(Innovators)」、そして最終段階となる第5段階は「組織(Organizations)」と名付けられ、組織丸ごとの業務を遂行できる AI を想定しています。
このシステムは幹部らによって作成されたもので、従業員や投資家、取締役会からのフィードバックをもとに今後修正される可能性があります。
なぜ重要か
この5段階評価の導入は、過熱する市場の期待値を整理するうえで実用的な試みだと評価できます。
業界では「自律型エージェント」への期待が先行していますが、OpenAI の整理に従えば、数日間自律して動くエージェントは第3段階の領域です。現時点で取り組むべきハードルは、まず外部ツールなしで厳密な論理を積み上げられる第2段階の「推論」にあると再定義されたことになります。
ユーザーや開発者にとっては、実務の丸投げを今すぐ期待するのではなく、複雑な課題解決やロジック検証に焦点を絞って活用すべきフェーズであることが明確になりました。
一方で、課題も残ります。「ツールを持たない博士号レベル」という定義は定性的であり、客観的なテスト基準が公開されなければ、OpenAI 自身の自己申告にとどまりかねません。
また、OpenAI は5月に AI の存亡リスクを扱う「スーパーアライメント」チームを解散したばかりです。AGI への進展を誇示する一方で、安全対策の実効性をめぐっては今後も外部からの厳しい視線が注がれるはずです。
情報源 (1)
- qz.com(新しいタブで開きます)原文qz.com