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業界動向

OpenAI、Global Illuminationを買収 ChatGPT開発を強化

公開 拡散指数 50

OpenAIはクリエイティブツールを手掛けるGlobal Illuminationの買収を発表した。チーム全員がOpenAIに合流し、ChatGPTをはじめとするコア製品の開発に携わる。InstagramやPixar出身の実力派を迎え、製品体験の向上を図る狙いだ。

OpenAI、Global Illuminationを買収 ChatGPT開発を強化
画像:openai.com

設立から約7年間、数十億ドルの資金を調達しながらも企業の買収には手をつけてこなかったOpenAIが、その方針を一歩進めました。

OpenAIは、クリエイティブツールやデジタル体験を手掛けるニューヨークのスタートアップ、Global Illuminationを買収したことを発表しました。買収額などの条件は非公開ですが、同社のチーム全員がOpenAIに合流し、ChatGPTをはじめとする中核製品の開発に直接従事することになります。

ウェブ版サンドボックスゲームからAI中核へ

Global Illuminationは2021年に設立され、Paradigm、Benchmark、Slowといった有力ベンチャーキャピタルから支援を受けていました。

同社が直近で手掛けていたのは、ウェブブラウザ上で動作する「Biomes」というオープンソースのマルチプレイヤーサンドボックスゲームです。見た目や自由度は「Minecraft」に近いものでした。このゲームが今後どうなるかは不明ですが、買収の狙いがゲームの運営自体でないことは確かです。

OpenAIが本当に求めていたのは、同社を率いる人材の圧倒的なプロダクト開発力です。共同創業者のトーマス・ディムソン氏は、かつてInstagramのエンジニアリングディレクターを務め、Explore(発見)タブやフィード、Storiesのレコメンドアルゴリズムの立ち上げを指揮した実績を持ちます。

さらにチームには、Facebook、YouTube、Google、Pixar、Riot Gamesなどで主力プロダクトを手掛けてきたデザイナーやエンジニアが集まっています。

商業的な文脈も無視できません。The Informationの報道によると、OpenAIは昨年ChatGPTの開発などに5億4000万ドル以上を投じた一方で、売上高は約3000万ドルにとどまっていました。サム・アルトマンCEOは投資家に対し、今年の売上高を2億ドル、来年には10億ドルへ引き上げる方針を伝えたとされています。そのためには、ChatGPTを単なる実験室の産物から、誰もが毎日使う完成された商用サービスへ磨き上げる必要があります。

なぜ重要か

今回の買収は、極めて明確な「人材獲得(アクハイア)」であると私たちは考えています。OpenAIが今自らに欠けているピースを正確に認識している証拠と言えます。

一般ユーザーにとって、ChatGPTのインターフェースはいまだにシンプルなテキスト入力欄の枠を出ていません。しかし、Instagramのアルゴリズムを設計した人物や、グラフィックスとウェブ表現を極めたクリエイターが加わることで、ChatGPTは将来的にテキストの枠を超えた、より直感的でリッチなマルチモーダル体験やクリエイティブツールへと進化していく可能性が高まりました。

業界全体にとっても、競争の焦点が移り変わりつつあることを示しています。基礎モデルの賢さだけでなく、それをどのようなユーザーインターフェースで日常に定着させるかという「プロダクト勝負」が本格化します。研究機関としてスタートしたOpenAIが、世界トップクラスの消費者向けプロダクト集団へと脱皮を図る上で、非常に論理的で抜かりのない布石に見えます。

情報源 (2)

  1. [1]
    openai.com(新しいタブで開きます)原文openai.com
  2. [2]

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