米マッチングアプリOkCupid、ChatGPT生成の質問をテスト中
米マッチングアプリのOkCupidがChatGPTで作成したマッチング質問のテストを開始した。内向型か外向型かなどを尋ねる6つの質問はすでに13万5000回以上回答されている。同社によると、ChatGPTに好意的な利用者はそうでない人よりマッチ率が約40%高いという。

マッチングアプリで会話のきっかけをChatGPTに代筆させる人が増えていますが、ついに運営側もAIを仲人役に起用し始めました。
大手マッチングアプリのOkCupidが、ChatGPTによって生成された一連の相性診断質問のテスト導入を開始しました。米メディアMashableが報じ、同社のグローバルコミュニケーション責任者であるMichael Kaye氏がTechCrunchに認めたものです。
OkCupidでは、ユーザーが質問に回答することで価値観やライフスタイルを定義し、その一致度から相性スコアを算出する仕組みがアルゴリズムの核になっています。
AI肯定派はマッチング率が4割高い
OkCupidがChatGPTに質問を作らせるに至ったきっかけは、ユーザーを対象にした興味深い社内調査でした。
Kaye氏によると、ChatGPTなどの新興AIツールを「救世主」だと考えているユーザーは、「ビッグブラザーのように監視されているようで怖い」と感じているユーザーに比べて、マッチング成立数が約40%も多かったといいます。
AIに好意的なユーザーほど出会いの場で有利という結果を受けて、同社はアルゴリズムを支える質問そのものをChatGPTに考案させる実験に踏み切りました。
これまでにChatGPTが生成した6つの質問は、すでに13万5000回以上回答されています。
意外にも堅実だったAIの問いかけ
ChatGPTが出題した内容は、突飛なものではなく、パートナーシップの根本を突くきわめて現実的なものでした。
選ばれた6問は、内向的か外向的か、朝型か夜型か、週末の理想的な過ごし方、パートナーに最も求める要素、関係を次の段階に進めるタイミングの判断、そして関係の中で自分と相手のニーズをどうバランスさせるか、という内容です。
集まった回答データを分析したところ、多くの利用者が自分を「内向的」で「夜型」と自認していました。また、週末は友人と過ごすことを好み、パートナーに求める要素としては「信頼」が圧倒的トップでした。
なぜ重要か
ユーザーにとっての直接的な価値は、マッチングアプリ特有のうわべだけの雑談をスキップできる点にあります。
奇をてらったプロフィール項目に答えるのに疲れた人にとって、ChatGPTが選んだ質問は、生活リズムや関係性の深め方といった価値観の根底を無理なく可視化してくれます。相手との相性を手早く見極めたい人にとっては、十分に試す価値のある設問設計といえます。
業界の視点で見れば、すでにユーザーの間で浸透しつつあった「AIによるプロフィール作成やメッセージ代筆」というトレンドを、運営側が公式の機能としてうまく取り込んだ形です。
私たちは、この施策は話題作りとスピード感の面で非常に巧みだったと評価しています。
ただし、生成された設問自体は、人間のアドバイザーが以前から提唱してきた定番の心理テストや相性診断と大きな差がありません。安易に大規模言語モデルへ頼りすぎれば、どのアプリも似たような定型質問ばかりになり、人と人が出会う際の偶然性や個性が薄れてしまう懸念も残されています。
情報源 (1)
- techcrunch.com(新しいタブで開きます)原文techcrunch.com