近所SNSのNextdoorがChatGPT導入へ、トゲのある投稿をAIが優しく言い換え
近隣住民向けSNSのNextdoorは、OpenAIのChatGPT APIを活用した生成AI機能をテスト中だと発表しました。「Assistant」機能で魅力的な投稿作成を支援するほか、攻撃的なコメントを穏やかな表現に書き換える提案を行い、コミュニティ内の不要な衝突を防ぎます。

ご近所同士をつなぐSNSでは、些細な苦情から口論に発展し、掲示板が荒れてしまうトラブルが後を絶ちません。
米国の地域密着型SNS「Nextdoor」は、この問題の解決にAIを導入することを決めました。同社はOpenAIと連携し、ChatGPTのAPIを活用した生成AI機能をプラットフォームに統合する方針を発表しました。
最初にテストされているのが、「Assistant」と呼ばれる文章作成支援ツールです。近隣住民が投稿を作成する際、より好意的で関心を引きやすい表現案を提示し、ユーザーは内容を確認・編集した上で投稿できます。
トゲのある発言を優しく言い換える
さらにユニークなのが、コメント欄の治安維持に向けた試みです。Nextdoorには従来から攻撃的な表現を抑制する「親切心リマインダー」がありますが、ここに生成AIを組み込みます。
誰かを傷つけるような不親切なコメントを検知すると、AIがより穏やかで前向きな言い換え案を提示し、投稿前に表現の改善を促します。オンラインだけでなく、オフラインでの近隣関係の悪化を防ぐ狙いがあります。
また、文章生成だけでなく地域情報の配信精度向上にもAIが使われます。Nextdoorの最高製品責任者であるKiran Prasad氏によると、独自の地域ナレッジグラフを活用し、会話の文脈を分析することで、各住民に合った地域のニュースやイベントをより正確にレコメンドする計画です。
この取り組みを推進するため、同社はLinkedInに8年以上在籍し2022年に合流したQi He氏が率いる生成AIチームを立ち上げ、専門人材の採用を強化しています。
なぜ重要か
NextdoorによるChatGPTの導入は、生成AIを単なる会話ボットとしてではなく、コミュニティ運営の最大の弱点である「炎上抑止」と「投稿ハードルの緩和」に充てた点が非常に実用的です。
近所付き合いの掲示板では、発言するのをためらう人が多い一方で、一度対立が起きると関係修復が難しくなります。AIが感情的なコメントをその場で和らげるクッション役になる試みは、アカウントの停止や削除といった従来の強硬策よりも建設的だと評価できます。
一方で懸念されるのは、地域コミュニティ特有の人間味や生の温度感が失われるリスクです。誰もがAIの提案通りに無難で丁寧な言葉遣いをするようになれば、掲示板は礼儀正しいものの退屈でよそよそしい空間に変わってしまう可能性もあります。
情報源 (1)
- techtimes.com(新しいタブで開きます)原文techtimes.com