inclusionAIが「Ming Image 0.1」公開:透過素材生成とレイヤー分解に対応
inclusionAIは視覚デザイン特化の6Bモデル群「Ming-Image-0.1」をオープンソース公開した。透過背景(アルファチャンネル)付きの2K画像生成に対応するほか、完成した平面デザインを編集可能な複数レイヤーに分解できる。実務のデザイン制作に直結する点が注目される。
Ming-Image-0.1は、inclusionAIがオープンソースで公開した6Bパラメータの視覚デザイン特化型モデル群だ。UIデザイン、インフォグラフィック、ポスターなど、テキストやレイアウト要素を多く含むグラフィック制作に向けて設計されている。
通常の画像生成モデルはすべての要素が1枚の画像に統合されて出力されるため、後からの修正が難しい。Ming-Image-0.1は生成用の「Ming-Image-0.1-Design」と、完成した平面画像を独立した透明レイヤーに逆分解する「Ming-Image-0.1-Design-Layer」という2つの6Bモデルでこの課題を解決する。
できること
主モデルのMing-Image-0.1-Designは、最大2K解像度での画像生成に対応している。正方形だけでなく、16:9や4:3など多様なアスペクト比をサポートする。
実務上便利なのが、アルファチャンネル(透過背景)付きRGBA画像の直接出力だ。プロンプト冒頭に「透明背景,alpha通道,无底图」や「RGBA, 4-channel, transparent background」といった指定フレーズを入れるだけで、背景が切り抜かれた単体素材を直接生成できる。
もう一方のMing-Image-0.1-Design-Layerは、1枚の統合画像を複数の透明レイヤーに分解する。プロンプトでレイヤー数を指定すると、最前面のテキスト、その背後にあるパネルやバナー、主要な被写体、そして最背面の背景へと分離し、個別のPNGファイルとして書き出してくれる。
さらに、生成画像からUIコードの生成・確認を行うLing UI Designや、画像を編集可能なPowerPoint形式に変換するImage to Editable PPTといった連携ワークフローも用意されている。
仕組みと動作環境
精密なレイアウトを実現するため、Figma風の構造化JSONプロンプトを採用している。Ling-3.0-flash-VLやqwen3.8-27BなどのVLMをプロンプト拡張器として使い、バウンディングボックスの座標や階層関係、カラーコード、テキスト内容を定義してから画像モデルに渡す仕組みだ。
Artificial AnalysisのUI/UXデザイン分野におけるオープンウェイトモデルランキングでは、Ming Image Designが現在1位を獲得している。ライセンスは寛容なMIT Licenseだ。
モデルサイズはDesignが約12GB、Design Layerが約24GB。公式が検証済みの最小構成環境は、80 GiB以上のVRAMを搭載したGPU(BF16動作)となっている。
コード、重み、デモはGitHub、Hugging Face、ModelScopeにて公開されている。
なぜ重要か
生成AIをデザイン実務に持ち込む際、最大の障壁だったのが「後から編集できないこと」だった。Ming Imageは透過素材の直接生成とレイヤー分解というアプローチで、AIの出力をFigmaやプレゼン資料にそのまま組み込める編集可能なパーツへと変えている。
80 GiB VRAMという推奨環境のハードルは決して低くないが、デザインツールの自動化やUIプロトタイピングのパイプラインを構築したい開発者にとって、いま真っ先に試す価値のあるオープンモデルと言える。
情報源 (1)
- github.com(新しいタブで開きます)原文github.com