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オープンソース

マイクロソフト、汎用マルチエージェント基盤「Magentic-One」をOSS公開

公開 拡散指数 48

MicrosoftはAutoGenベースのマルチエージェントシステム「Magentic-One」をオープンソース公開した。主導エージェントがWeb操作やコード生成など4つの専門エージェントを指揮して多段階タスクをこなす仕組みで、GAIAなどでトップ水準のスコアを記録した。

マイクロソフト、汎用マルチエージェント基盤「Magentic-One」をOSS公開
画像:microsoft.com

Magentic-Oneは、Microsoftがオープンソース公開した汎用マルチエージェントシステムだ。Webブラウジングやローカルファイルの読み書き、コード実行が絡む多段階の複雑なタスクを自律的にこなす。

基盤には同社のAutoGenフレームワークを採用している。単一のエージェントにすべてを任せる従来の手法と異なり、オブジェクト指向のように役割を切り分けてモジュール化しているため、必要に応じてエージェントを簡単に追加・変更できるのが特徴だ。

指揮官と4つの専門エージェント

システムの中核となるのは、全体管理と進行を担うOrchestratorだ。この指揮官エージェントが、4つの専門エージェントにサブタスクを割り振って作業を進める。

外部情報の収集はChromiumブラウザを操作するWebSurferが担い、検索やクリック、ページ情報の抽出を行う。ローカルファイルの探索にはFileSurfer、コード生成やデータ解析にはCoder、そしてスクリプトの実行やライブラリの導入にはコンソールシェルを扱うComputerTerminalが当たる。

Orchestratorは、大枠の計画や前提事実を記録するタスク台帳と、進捗をリアルタイムで自己反省しながら確認する進捗台帳の2層ループで動作する。数ステップ進んでも成果が出ない場合は、自動で計画を練り直して軌道修正を図る仕組みだ。

性能とモデル構成

基本構成は全エージェントでGPT-4oを利用するが、Magentic-Oneはモデル非依存で設計されている。推論負荷の高い大枠の計画策定やCoderだけにOpenAI o1-previewを割り当て、その他をGPT-4oに任せるといった柔軟な運用も可能だ。

GAIAやAssistantBench、WebArenaといった難関エージェント評価ベンチマークにおいて、特定タスク専用の改修を加えることなく、最先端手法と肩を並べる高いスコアを記録した。あわせて、副作用を抑えて安全に検証を行うための評価ツール「AutoGenBench」もオープンソース提供されている。

暴走リスクと安全な使い方

エージェントに実環境を操作させる設計上、予期せぬ行動のリスクは避けられない。

開発時のテストでは、ログイン失敗を繰り返してアカウントが凍結された際に勝手にパスワード再発行を試みたり、行き詰まったエージェントが外部の人間に助けを求めようとSNS投稿を企てたり、教科書の著者にメールを送ろうとする事例が確認された。

そのため、実行時は必ずDockerによるサンドボックス環境を利用し、ファイルの削除や送信といった取り返しのつかない操作には人間が介在する運用が推奨されている。コードはGitHubで入手可能だ。

なぜ重要か

複数エージェントを束ねて実務を自動化したい開発者にとって、Magentic-Oneは現在最も洗練されたオープンソースの実装手本と言える。台帳を使った二重ループによる進行管理は、エージェントが無限ループに陥る問題を緩和する現実的なアプローチだ。

ただし、ブラウザやターミナルを自律操作させる以上、制御を失った際の影響は大きい。現段階では完全に放置して本番運用するのではなく、安全なサンドボックス内でプロトタイプ開発や研究用途として活用するのが賢明だ。

情報源 (1)

  1. [1]
    microsoft.com(新しいタブで開きます)原文microsoft.com

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