マイクロソフト、Sora搭載の「Bing Video Creator」を無料公開
MicrosoftはSoraを搭載した動画生成機能「Bing Video Creator」の提供を開始した。Bingモバイルアプリでテキストを入力するだけで、5秒の縦型動画を無料で作成できる。初回は10回の高速生成枠が付与される。なお、中国とロシアを除く全世界で順次展開されている。
これまでOpenAIのSoraを試すには、招待を待つか高額なプランに入る必要がありました。しかしマイクロソフトがそのハードルを一気に引き下げ、検索アプリの中にSoraを組み込んできました。
マイクロソフトは6月2日、テキストから短い動画を生成できるBing Video Creatorの提供を開始しました。エンジンにはSoraが採用されており、すべてのユーザーが無料で利用できます。
提供は中国とロシアを除く全世界のBingモバイルアプリで順次スタートしており、近日中にデスクトップ向けのWeb版やCopilot Search内にも対応する予定です。
5秒の縦型動画を手軽に生成、利用制限の工夫も
使い方はシンプルで、BingモバイルアプリのメニューからVideo Creatorを選ぶか、検索バーに動画を作ってと直接指示を入力するだけです。
ただし、膨大な計算コストがかかる動画AIだけに、いくつかの制限が設けられています。
生成される動画の長さは5秒間のみです。画面のアスペクト比はスマートフォンの画面に合わせた9:16の縦型が基本で、16:9の横型は後日追加される予定となっています。
同時に待機列へ入れられる生成リクエストは最大3件までです。完成するとアプリから通知が届き、作成された動画は90日間保存されます。
生成速度にはFastとStandardの2種類があります。最初は高速なFast生成が10回分付与され、使い切った後はStandard速度でそのまま無料で使い続けるか、Microsoft Rewardsの100ポイントを使ってFast生成をチャージする仕組みです。
悪用を防ぐため、有害なプロンプトのブロック機能に加え、生成された動画にはC2PA規格に準拠した電子透かしと来歴情報が付与されます。
なぜ重要か
一般ユーザーにとって、最高峰の動画生成AIであるSoraを手軽に無料で体験できる機会ができたことは大きな魅力です。SNSのショート動画用のアクセント素材や、アイデアをビジュアル化して確認する用途なら、今すぐ試す価値があります。
一方で、5秒間の縦型動画という制限があるため、本格的な映像制作ツールとして使うには物足りません。あくまで手軽に遊べるクリエイティブ機能という位置づけです。
マイクロソフトのやり方は非常に計算されていると私たちは考えます。計算リソースを大量に消費する動画生成において、動画を5秒に絞ることでサーバー負荷を賢く抑えています。
さらに、高速生成の権利をMicrosoft Rewardsポイントと連動させた点も巧みです。動画を早く作りたければBingで検索してポイントを貯める動機が生まれ、自社の検索エコシステムの利用促進に直結します。
最先端の動画生成AIが検索アプリの無料機能として配られるようになったことで、有料の動画生成サービスを展開するスタートアップ各社は、価格設定や独自の付加価値をめぐって厳しい見直しを迫られそうです。
情報源 (1)
- blogs.bing.com(新しいタブで開きます)原文blogs.bing.com
トピックを追うMicrosoftによるSoraの統合
- マイクロソフト、Sora搭載の「Bing Video Creator」を無料公開この記事
- Azure AI Foundryに動画プレイグラウンド登場、Soraの検証とコード出力に対応