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業界動向

Meta、セールスフォースのAI責任者を引き抜き新部門トップに起用

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MetaはSalesforceのAI最高経営責任者だったクララ・シー氏を採用し、新設の「Business AI」部門のトップに据えたと発表しました。InstagramやFacebookなどの企業向けに、Llamaを活用した広告生成やコンテンツ支援ツールを開発する計画です。サブスク課金ではなく、AIで広告主を支援して主力の広告収益を伸ばす狙いがあります。

Meta、セールスフォースのAI責任者を引き抜き新部門トップに起用
画像:techcrunch.com

2009年に『The Facebook Era(フェイスブック時代)』という著書を世に送り出した人物が、15年の時を経てその渦中の会社へと移籍しました。

Metaは11月19日、米SalesforceでAI部門のCEOを務めていたClara Shih氏を迎え、新設部門「Business AI」のトップに任命したことを明らかにしました。Shih氏は自身のLinkedInで就任を報告し、Salesforceでは後任としてAdam Evans氏がAI担当エグゼクティブバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーに就いています。

数百万の事業者に向けたAI武器の配備

OpenAIやGoogleがチャットボットの月額課金モデルで収益を伸ばそうとする中、Metaのアプローチは大きく異なります。彼らの狙いは、オープンモデルであるLlamaの力を活用し、InstagramやFacebook、WhatsAppといった既存プラットフォームの利用価値を跳ね上げることです。

Shih氏が率いる新組織は、これらのプラットフォームで広告展開やコンテンツ制作を行う数百万の事業者に向けて、LlamaベースのAIツールを開発・提供します。具体的な機能はまだ明かされていませんが、広告クリエイティブの自動生成や顧客対応の自動化などが中心になるとみられます。

Metaはすでに、AI生成画像によるカルーセル投稿や、クリエイターの語り口を模倣するAIチャットボットのテストをアプリ上で進めています。これらをビジネス向けにパッケージ化できれば、広告主の制作コストを劇的に下げることが可能です。

エンタープライズからSNSエコシステムへ

Shih氏が直前まで率いていたSalesforceのAI戦略は、平坦な道ばかりではありませんでした。今年5月、AI競争での出遅れを懸念した市場の反応により、同社株は2008年以来の急落を記録しました。その後SalesforceはAgentforceを打ち出して巻き返しを図っていますが、Shih氏はこのタイミングで新たな舞台へ移ることになります。

Metaがこれらの新AIツールを有料で販売するのか、あるいは主たる収益源である広告出稿額を伸ばすための「無料の呼び水」として提供するのかはまだ分かっていません。しかし、Metaの収益構造を考えれば、後者になる公算が高いとみられます。

なぜ重要か

SNS上で集客やEC販売を行う事業者にとって、この動きは実用的なメリットを直接もたらす可能性があります。高度なデザインスキルや制作予算を持たない小規模なチームでも、Metaの管理画面内で質の高い広告素材や自動返答ボットを素早く揃えられるようになるため、実装された機能は早期に試す価値があると言えます。

業界全体から見れば、Metaの戦い方の巧妙さが際立ちます。競合他社が法人向けソフトウェアのライセンス販売で消耗戦を繰り広げる中、MetaはAIを既存の巨大な広告エコシステムを加速させる燃料として位置付けています。セールスサイクルの長いB2B営業を挟まず、何百万人もの既存顧客に一瞬で新機能を配れる点はMetaならではの強みです。

ただし、懸念もあります。生成AIによる安直な広告や機械的なチャット対応がタイムラインやDMに溢れかえれば、一般ユーザーの離脱を招くリスクを孕んでいます。利便性の向上とSNSとしての体験価値の維持という、難しいバランス取りがShih氏に求められます。

情報源 (1)

  1. [1]
    techcrunch.com(新しいタブで開きます)原文techcrunch.com

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