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美団、1.6兆パラメータのネイティブマルチモーダル「LongCat-2.5」を発表

公開 拡散指数 80

美団(Meituan)は、国産AIチップのみで学習された1.6兆パラメータのマルチモーダルモデル「LongCat-2.5」を発表しました。トークンごとに約480億パラメータを活性化するMoE構造を採用し、画像からのインタラクティブWeb開発や長期エージェントタスクに特化しています。公式サイトとAPIですでに利用可能です。

美団、1.6兆パラメータのネイティブマルチモーダル「LongCat-2.5」を発表
AI 生成画像

美団(Meituan)といえば中国のフードデリバリー大手というイメージが強いですが、同社が裏で開発していたAIモデルはすでに桁違いの規模に達しています。

美団は、長時間の自律エージェントタスクに特化したネイティブマルチモーダルモデル「LongCat-2.5」を発表しました。総パラメータ数は1.6兆におよび、MoE(混合エキスパート)構造によって1トークンあたり約480億パラメータのみを活性化します。最大の特徴は、この超巨大モデルの学習プロセス全体が、中国製の国産アクセラレータのみで完結している点です。

現在、公式Webサイト(longcat.ai)でチャット機能を体験できるほか、開発者向けAPIもすでに提供されています。GitHubやHugging Faceの公開リンクは準備中とされており、前世代と同様にオープンソース化される見込みです。

画像から動くWebを生成、自律エージェントの強化

従来のマルチモーダルAIの多くは言語モデルにビジョンエンコーダを外付けする構成でしたが、LongCat-2.5は視覚情報を離散トークンに変換し、テキストと同じ土台で統一処理します。

その強みが発揮されるのが「Visual Coding」です。静止画像や設計図を読み込ませるだけで、リアルな流体シミュレーションや物理演算を含むインタラクティブなWebページ、さらには3D展示用ページまで自律的にコーディングします。

また、エージェント性能の向上にも力を入れています。最大100万トークンの長大なコンテキスト長で事前学習を行い、複雑なコードベースの解析やPR処理をEnd-to-Endで実行できるようにしました。RL(強化学習)の環境では、モデルが安易な裏技を使わないよう外部通信を遮断し、思考の堂々巡りや過剰なトークン浪費にペナルティを与える工夫が施されています。

ベンチマークにおいて、美団はClaude-Opus-4.8およびClaude-Opus-5を比較対象として挙げており、総合性能は両者の中間に位置し、一部のエージェント評価ではClaude-Opus-5を上回ったとしています。

80GB未満のチップで1.6兆パラメータを回す執念

単カードのVRAMが80GBに満たないハードウェア環境で、1.6兆パラメータのMoEを学習・推論させるのは極めて困難です。美団はインフラ層の徹底的な最適化でこれを乗り切りました。

ノード内の広帯域インターコネクトに通信を集中させる並列分散戦略を採用し、画像のトークン化をオフラインで事前処理することでメモリ消費を大幅に削減。技術ブログによると、長系列SFTタスクにおける単カードのスループットはベースライン比で86%向上したと報告されています。

推論時にも、重みとアクティベーションの双方を4ビット化する「W4A4」量子化を導入しました。一般的なW8A8構成と比べて生成スループットは約40%向上し、最初のトークンが出力されるまでのレイテンシも16%短縮されています。

美団の王興CEOは「単なるトークン工場にはならない」と語っており、モデルの目的はあくまで自社事業と加盟店の支援です。すでに飲食・小売チェーン向けAIワークスペース「妙手」に組み込まれ、GMVが23.2%伸びているのに利益が1.7%減っているような店舗の歪みを自律分析し、在庫改善案を提示する実務に導入されています。

なぜ重要か

開発者にとって、LongCat-2.5は制約の多い非先端半導体環境であっても、適切な並列化と量子的アプローチを組み合わせれば世界トップ級のエージェントモデルが構築できることを証明した事例といえます。

画像をもとにインタラクティブなUIを組み上げる能力や、複雑なリポジトリを改修する作業において、現在の最高峰モデルに迫る実力を持っています。WebチャットやAPIがすでに開放されているため、フロントエンド開発やデータ分析の自動化を試したいエンジニアはすぐに触ってみる価値があります。

業界全体から見ると、美団のアプローチは非常に現実的です。汎用的なチャットボットで消費者の関心を惹くのではなく、加盟店の利益分析や現場の泥臭い運用タスクに特化させています。算力リソースが制限される時代において、インフラの限界をエンジニアリングで突破し、最初から収益に直結するワークフローにAIを組み込む設計思想は、今後のAI開発における一つの明確な指針となるはずです。

情報源 (5)

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    longcat.ai(新しいタブで開きます)原文longcat.ai
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