Lightricks、オープンソース動画モデル「LTX-2.3」公開:縦型対応と無料ローカル編集ツールも
Lightricksはオープンソースの動画・音声生成モデル「LTX-2.3」とローカル編集ツール「LTX Desktop」を公開した。VAEとボコーダーを刷新して解像感と音質を高め、1080×1920のネイティブ縦型動画に対応した。モデルの重みはHugging Faceで公開され、年商1000万ドル未満であれば商用利用も無料。

LTX-2.3は、Lightricksが公開したオープンソースのマルチモーダル基盤モデルであり、映像と音声をひとつのモデルで同時に生成できます。あわせて完全ローカルで動く無料の動画編集ソフト「LTX Desktop」もリリースされました。
従来のオープンソース動画モデルでよく見られた、静止画のような硬い動きや、ノイズ混じりの音声といった課題を根本から解消することを目指しています。
進化した機能と特徴
今回の目玉は、最大1080×1920のネイティブ縦型動画への対応です。横型映像をトリミングしたものではなく、最初から縦型データで学習されているため、TikTokやYouTubeショートなどの制作にそのまま使えます。
内部的にはVAEのアーキテクチャが刷新され、潜在空間が再構築されました。髪の毛の質感や輪郭のシャープさが大幅に向上しており、生成後のアップスケール処理を減らすことができます。
画像から動画を生成するImage-to-Videoの挙動も改善されました。静止画のまま画面だけがゆっくり動く現象や不自然なカットを抑え、入力画像の一貫性を保ちながら躍動感のある動きを作り出せます。
音声面では新しいボコーダーが採用され、無音やノイズが混ざる不具合が取り除かれました。キャラクターのセリフがクリアになり、口元の動きとの同期精度も高まっています。
動作環境とライセンス
LTX-2.3は22BパラメータのDiTベースモデルで、プロンプトの解釈にはGoogleのGemma 3 12Bを使用します。テキスト接続層が強化されたことで、複雑なプロンプトでも被写体の配置が破綻しにくくなりました。
Hugging Faceにはベースモデルの重みに加え、8ステップで生成できる蒸留版チェックポイント、LoRA、アップスケーラーが公開されています。導入用のComfyUIワークフローも用意されています。
同時公開されたLTX Desktopは、同じモデルエンジンで動くオープンソースの編集ツールです。セットアップ後はインターネット接続なしで手元のPC上で動作し、生成コストもかかりません。
ライセンスは、年間売上高が1000万ドル未満の企業や個人クリエイターであれば、商用利用を含めて完全に無料となっています。
なぜ重要か
ネイティブ縦型と明瞭な音声生成を最初から統合したアプローチは、ショート動画制作者にとって非常に実用的です。これまでバラバラに行っていた音声生成や画面トリミングの手間を一気に省いてくれます。
22BのモデルとGemma 3をローカル環境で動かすには高スペックなGPUが必要ですが、蒸留モデルやコミュニティによる軽量化も進んでいます。商用APIに頼らず本格的な動画生成ラインを手元に持ちたい人にとって、有力な選択肢になるはずです。
情報源 (2)
- ltx.io(新しいタブで開きます)原文ltx.io
- huggingface.co(新しいタブで開きます)報道huggingface.co