Krea AIが動画生成モデル「Kling 2.5」を統合、複雑な動きの再現性を向上
Krea AIは動画生成モデル「Kling 2.5」の導入を発表した。100億フレームを超えるデータで学習され、複雑な物理挙動や人物の動作を高精度に再現できる。短い動画クリップの生成時間は10秒未満に短縮され、高品質なプロモーション動画制作のハードルが一段と下がった。

AI動画で人物の複雑な動きを作ろうとすると、手足が不自然に歪んだり、滑るような違和感が生じたりするのが長年の課題でした。
クリエイティブツールのKrea AIは9月24日、物理シミュレーションと超リアルな動きの生成に特化した最新動画モデル「Kling 2.5」をプラットフォームに追加したと発表しました。
100億フレーム学習と10秒未満の生成速度
Kling 2.5は、拡散モデルとTransformerアーキテクチャを組み合わせ、現実世界の物理挙動や人間の複雑な動きをシミュレートします。学習には100億フレームを超える多様な映像データセットが用いられました。
最大30 FPSの高解像度出力をサポートするだけでなく、生成速度も大幅に向上しています。従来モデルでは短尺動画の生成に約30秒かかっていたところ、新モデルでは10秒未満に短縮されました。
ただし、高い計算負荷に対応するためには最低でも80GBのVRAMを搭載したGPUクラスタが必要とされ、個人がローカルで動かすのではなくクラウド経由で利用するのが現実的な設計です。
商業展開のメリットと規制の壁
ビジネス面での試算も進んでいます。EC分野ではリアルな商品動画によりコンバージョン率が30%向上するとされ、ファッションブランドが仮想ランウェイを活用すれば撮影コストを45%削減できるとされています。
一方で、知的財産権の管理や法規制への対応は急務です。EUのAI法(2024年成立)が定める高リスクAIの透明性要件への準拠が求められるほか、世界経済フォーラムの2025年報告書ではAI関連の偽情報事案が20%増加したと指摘されており、ウォーターマークなどの対策が欠かせません。
なぜ重要か
クリエイターやマーケターにとって、Krea経由でKling 2.5が使える価値は「試行錯誤の圧倒的なスピード化」にあります。生成時間が10秒を切ったことで、絵コンテの検証や広告クリエイティブのプロトタイプ作成が実用的なワークフローに組み込めるようになりました。
業界全体で見ると、快手(Kuaishou)をはじめとするアジア勢のAIモデルの存在感が急速に高まっています。2028年までにアジア系AI企業の市場シェアが40%拡大するという予測もあり、海外の人気プラットフォームとの連携は強力な足がかりとなります。
自社で巨大な動画モデルを一から開発するのではなく、優れた外部モデルを素早く取り込むKreaの立ち回りは非常に合理的だと見えます。今後は、高解像度動画のレンダリングコストを抑えつつ、ディープフェイク規制にどこまで迅速に対応できるかが普及の鍵になりそうです。
情報源 (2)
- @krea_ai(新しいタブで開きます)原文x.com
- blockchain.news(新しいタブで開きます)報道blockchain.news