Hugging FaceがカスタムAI助手機能を公開:無料かつオープンモデル選択可能、GPTsに対抗
Hugging Faceは、OpenAIのカスタムGPTに対抗する「Hugging Chat Assistants」の提供を開始した。ChatGPT Plusの月額20ドル契約とは異なり完全無料で、Llama 2やMixtralなどのオープンモデルを自由に選択できる。ただし現時点ではWeb検索やRAG機能には対応していない。

自分専用のカスタムAIを作るには、これまで月額20ドルのChatGPT Plusやチーム向けプランを契約するのが当たり前の流れでした。
そんな中、オープンソースAIの拠点であるHugging Faceが、誰でも無料でカスタムAIチャットボットを作成・共有できる新機能「Hugging Chat Assistants」を公開しました。
クリック2回で作れるオープン版GPT Store
Hugging Faceのテクニカルリード兼LLMディレクターであるPhillip Schmid氏がXで発表したところによると、わずか2クリックで独自のアシスタントを立ち上げられるといいます。
同社はアシスタントを一覧できる公開ページも用意しました。その見た目は先月登場したOpenAIのGPT Storeにそっくりで、角丸のカード型枠に丸いアバターが並ぶデザインまで踏襲しています。
最大の違いは、ベースとなるモデルを自由に選べる点です。
OpenAIのGPTsがGPT-4やGPT-4 Turboといった自社のプロプライエタリなモデルに固定されているのに対し、Hugging Chat AssistantsではMetaのLlama 2やMistralのMixtralなど、好きなオープンソースLLMをバックエンドに指定できます。推論コストもHugging Face側が無料で提供しています。
自由度の高さと引き換えの課題
オープンソースコミュニティからは早くも歓迎の声が上がっています。エンタープライズAIを手掛けるGenDojo.ai創業者のMathieu Trachino氏は、モデルの選択肢と完全無料という点を挙げ、GPTsより優れていると評価しました。
ただし、機能面ではまだ追いついていない部分も目立ちます。
現時点のHugging Chat Assistantsはベータ版であり、Web検索機能や、独自ファイルを読み込ませるRAG(検索拡張生成)には対応していません。また、DALL-E 3を使ってアイコンを自動生成するような機能もなく、画像は自前で用意する必要があります。なお、Web検索やRAGは今後のロードマップに含まれていると報じられています。
なぜ重要か
私たちは、この機能によってAIアシスタント作りのハードルが一気にゼロになった点に大きな価値があると考えています。
特定のプロンプトを仕込んだアシスタントを仲間内で試したり公開したりするだけなら、もはや毎月20ドルを払い続ける必要はありません。バックエンドのモデルを後から別のオープンモデルに差し替えられる柔軟性も、単一ベンダーに依存したくない開発者には魅力的です。
業界全体で見れば、GPT-4に迫るオープンモデル(リークが確認されたMistralのMiquなど)が台頭する中で、アプリケーションやストアの仕組みまでもが猛スピードで追従している現実を浮き彫りにしました。
ただし、現状のままでは「システムプロンプトを設定したチャット枠」にとどまっているのも事実です。RAGや外部ツール連携が実装されるまでは、本格的な業務利用というよりも、手軽なプロンプト共有ツールとして触ってみるのが現実的な使い方になりそうです。
情報源 (3)
- venturebeat.com(新しいタブで開きます)原文venturebeat.com
- the-decoder.com(新しいタブで開きます)報道the-decoder.com
- theverge.com(新しいタブで開きます)報道theverge.com