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研究

OpenAI、GPT-5.2 Proを活用した量子重力理論の論文を公開

公開 拡散指数 36

OpenAIはハーバード大学やケンブリッジ大学の研究者らと共同で、量子重力における「単一マイナス重力子ツリー振幅」が特定条件下で非ゼロになることを示すプレプリントを公開した。GPT-5.2 Proが有向行列木定理を用いて数式を導出し、初期ドラフトも作成したという。

OpenAI、GPT-5.2 Proを活用した量子重力理論の論文を公開
画像:openai.com

量子力学と一般相対性理論を統一しようとする理論物理学の最前線で、長年の「教科書の常識」が覆されました。しかもその証明の重要なステップを担ったのは、OpenAI の最新モデル「GPT-5.2 Pro」でした。

ハーバード大学、ケンブリッジ大学、プリンストン高等研究所、ヴァンダービルト大学、そして OpenAI の研究者らは共著プレプリントを公開し、量子重力理論において長年ゼロになると信じられてきた「単一マイナス重力子(グラビトン)のツリー振幅」が、実際にはゼロではないことを示しました。

50年前のペンローズの対称性とつながる

散乱振幅とは、粒子同士が相互作用する確率を計算するための数学的な量です。これまで、1つの粒子だけが負のヘリシティを持ち、残りが正のヘリシティを持つ「単一マイナス振幅」は、量子ループを無視した最も直接的なツリーレベルの近似ではゼロになると考えられていました。

しかし著者らは、粒子の運動量が「半共線領域(half-collinear regime)」と呼ばれる特殊な配置にある場合、この前提が崩れることを突き止めました。この条件下では振幅は消滅せず、空間上に明確な数学的分布として現れます。さらにこの振幅は、約半世紀前にロジャー・ペンローズが発見した無限次元の対称性「w-(1+∞)」を満たしていることも確認されました。

人間が悩む計算を AI が解法ごと提示

この研究で特に注目されているのが、AI が果たした役割です。先行して得られていたグルーオン(強い力を媒介する粒子)の結果を文脈として GPT-5.2 Pro に入力し、重力理論への拡張を指示しました。

人間の物理学者なら膨大な時間を要するはずのこの拡張作業に対し、GPT-5.2 Pro はグラフ理論の「有向行列木定理」という意表を突く解法を用いて振幅を導出しました。さらに、極めて精度の高い論文の初期ドラフトまで自ら書き上げてみせました。人間の研究陣はその後、解析的な手法を用いてその結果を厳密に検証し、物理的な極限との整合性を確認しました。

研究チームは、研究にかかる時間の大半が「予想の立案」から「厳密な検算と記述の確認」へとシフトしたと報告しています。

なぜ重要か

理論物理学という最も抽象的で厳密さが求められる領域で、フロンティアモデルが実質的な数式推論とドラフト作成をこなせることが実証された点は極めて大きな意味を持ちます。

これまでの科学向け AI 活用は文献要約やデータの回帰分析が中心でしたが、今回は「先行研究の構造を把握し、別領域の物理現象へ類推適用し、別の数学的定理を持ち込んで解く」という、高度な研究者の思考プロセスそのものを代行しています。人間の専門家が検証に専念できる体制が整えば、基礎科学の進展スピードは格段に上がるはずです。

一方で課題もあります。AI が直感に反する数式を短時間で大量に生み出せるようになった結果、それらが正しいかどうかを検証する人間の負担、いわば「検証のボトルネック」が今後より深刻になる可能性があります。それでも、今回の成果は AI が理論科学の真の共著者になり得ることを示した確かな一歩と言えます。

情報源 (1)

  1. [1]
    openai.com(新しいタブで開きます)原文openai.com

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