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Google、Gemini APIにフルマネージドRAG「File Search」を導入 保管料と検索時ベクトル化が無料に

公開 拡散指数 41

GoogleはGemini API向けにフルマネージドRAGツール「File Search」の提供を開始した。ドキュメントの分割やベクトル化、プロンプトへのコンテキスト注入を自動処理し、出典の引用も付与する。ストレージと検索時のEmbedding生成は無料で、初回インデックス時のみ100万トークンあたり0.15ドルが課金される。

Google、Gemini APIにフルマネージドRAG「File Search」を導入 保管料と検索時ベクトル化が無料に
画像:blog.google

社内ドキュメントや独自データをAIに読み込ませるRAGの構築は、ドキュメントの分割やベクトルデータベースの管理など、開発者にとって手間のかかる作業の連続でした。

Googleはその面倒な作業を丸ごと引き受ける姿勢を見せています。

GoogleはGemini API向けに「File Search Tool」の提供を開始しました。検索パイプラインを完全に抽象化し、Geminiに自社データを手軽にグラウンディングできるフルマネージド型のRAGシステムです。

ストレージ無料、初回インデックスのみ課金

今回の発表で最も開発者の目を引いたのは、思い切った価格設定です。

Googleはファイルの保管ストレージと、検索問い合わせ時のエンベディング生成を完全無料に設定しました。課金対象となるのは、ファイルを最初にアップロードしてインデックスを作成する際のみで、gemini-embedding-001モデルに基づき100万トークンあたり0.15ドルという固定レートが適用されます。

システムは最適なチャンキング(分割)、エンベディング、プロンプトへのコンテキスト注入を自動で処理します。開発者は既存の `generateContent` APIをそのまま利用するだけで連携が可能です。

対応形式はPDF、DOCX、TXT、JSONのほか、主要なプログラミング言語ファイルまで幅広くカバーしています。また、出力には回答の根拠となったファイル箇所を示す引用情報が自動で付与されます。

初期テスターであるPhaser Studioのゲーム生成プラットフォーム「Beam」では、膨大なテンプレートデータに対して1日あたり数千回の検索を実行していますが、複数リソースにまたがる並列検索の結果を2秒未満で返していると報告されています。

Google AI Studioでは、有料APIキーを持つユーザー向けに「Ask the Manual」デモアプリが公開されています。

なぜ重要か

今回のFile Searchツールの導入は、RAG構築にかかるインフラの敷居を一気に下げる動きだと私たちは評価しています。

これまで小規模な開発チームや個人開発者が社内アシスタントや検索ボットを作ろうとすると、外部のベクトル検索サーバーの固定費や運用負荷が大きな壁になっていました。ストレージ無料かつ検索時の処理費用もかからないため、手元にある文書をとりあえず放り込んで試すハードルが劇的に下がります。

OpenAIのAssistants APIにおける検索機能に対抗する狙いは明白で、価格面で攻勢をかけて開発者をGeminiエコシステムに引き留める意図がうかがえます。

ただし、フルマネージドであるということは、ドキュメントの分割方法やハイブリッド検索のチューニングといった細かい最適化がブラックボックス化されることも意味します。複雑な図表を含む専門書などでは精度調整の余地が狭い懸念は残りますが、手軽さを最優先する用途であれば極めて実用的な選択肢と言えます。

情報源 (1)

  1. [1]
    blog.google(新しいタブで開きます)原文blog.google

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