Google、Gemini APIに検索グラウンディング導入:最新情報を引用付きで回答
GoogleはGoogle AI StudioとGemini APIでGoogle検索によるグラウンディング機能の提供を開始した。Gemini 1.5がWebから最新情報を取得し、参照リンク付きで回答する。AI Studioでは無料でテストでき、APIの有料枠は1000件あたり35ドルとなる。

週末のスポーツの勝敗をLLMに尋ねると、知識のカットオフを理由に断られるか、もっともらしい嘘を返されるのが日常茶飯事でした。
Googleはその弱点に真正面から切り込みました。Google AI StudioとGemini APIにおいて、Google検索によるグラウンディング(Grounding with Google Search)の提供を開始しました。
この機能は、一般提供されているすべてのGemini 1.5モデルで利用できます。最新の事実に基づいた回答に加え、文中の根拠リンクや、対応する検索結果へと誘導する検索候補も一緒に返されます。
動的リトリーバルでコストを抑える
Google AI Studioでは「Tools」の項目からスイッチを入れるだけで、無料で動作を試すことができます。
一方、APIの本番環境で利用する場合は、google_search_retrievalツールを有効化します。APIの有料枠では、1000件の検索グラウンディングあたり35ドルが請求されます。
リアルタイム検索をすべての会話で走らせると、費用も遅延もかさみます。そこでGoogleは「動的リトリーバル」という仕組みを用意しました。
入力されたプロンプトが検索を必要としている度合いを、システムが0から1のスコアで自動予測します。デフォルトの閾値は0.3に設定されており、開発者は用途に合わせてこの数値を調整できます。
なお、その後のアップデートにより、ヨーロッパ全域でもAI Studioでの無料テストおよび有料APIでの利用が可能になりました。
なぜ重要か
ニュース解説ボットや市場調査ツールを作っている開発者にとって、自前でWebスクレイピングや検索連携のRAGパイプラインを組む手間が完全に省けるのは大きな魅力です。回答のなかにクリック可能な参照リンクが最初から埋め込まれるため、事実確認の信頼性が一気に高まります。
ただし、1000回で35ドルという価格設定は、小規模なプロジェクトにとっては決して安くありません。だからこそ、検索が必要な質問だけを選別する動的リトリーバルを標準搭載してきた点は、非常に実用的で賢い設計だと評価できます。
他社が外部の検索APIや複雑なマルチエージェントを組み合わせているのに対し、Googleは自社の最大の武器である検索エンジンをそのままAPI部品として差し込んできました。AIモデルの知識鮮度と事実性をめぐる競争において、Googleのプラットフォーム優位性を改めて見せつけた動きと言えます。
情報源 (1)
- developers.googleblog.com(新しいタブで開きます)原文developers.googleblog.com