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元OpenAIエンジニアが明かす実態:17人で徹夜続きの7週間、Codexを突貫開発

公開 拡散指数 41

元OpenAIエンジニアのCalvin French-Owen氏が同社での勤務実態を公開した。コーディングAI「Codex」はわずか17人のチームが不眠不休で7週間かけて完成させたという。社員数は1年で1000人から3000人に急増し、初期のMetaのような混沌とした開発文化が続いていると明かした。

元OpenAIエンジニアが明かす実態:17人で徹夜続きの7週間、Codexを突貫開発
画像:techcrunch.com

生成AIブームの震源地であるOpenAIの内部は、実際どのような環境なのか。

2020年に自らの会社SegmentをTwilioへ32億ドルで売却した経験を持つ著名エンジニア、カルビン・フレンチ=オーウェン氏が、1年間の勤務を経て3週間前にOpenAIを退職しました。彼が公開した手記が、巨大AI企業の生々しい実態を伝えています。

退職理由は社内トラブルではなく、再び起業家に戻るためだと語っていますが、その記録は神格化されがちな同社のリアルな混乱を浮き彫りにしています。

1年で社員3倍、肥大化するコードベース

同氏が在籍した1年間で、OpenAIの従業員数は約1000人から3000人へと3倍に急増しました。3月時点でChatGPTのアクティブユーザーが5億人を突破する中、猛烈な採用が続いたためです。

しかし急成長は摩擦を生みます。社内コミュニケーションや報告系統は追いつかず、承認手続きを省いてアイデアを即実行できる反面、車輪の再発明が横行しました。キュー管理やエージェントループのような共通部品でさえ、社内に5〜6種類もの異なるライブラリが乱立していたといいます。

エンジニアのスキル差も極端でした。10億人をさばく設計を知る元Googleの熟練技術者がいる一方で、実践的なコードを書いた経験の少ない新卒の博士号保持者も混在しています。柔軟なPythonで書かれた中央のリポジトリは、同氏の言葉を借りればゴミ捨て場のようになっており、頻繁にエラーが起きたり実行に異常な時間がかかったりしていました。

7週間の不眠不休で生まれたCodex

巨大企業になった今も、OpenAIは全社がSlack上で動き、初期のFacebookのような「素早く動き、破壊せよ」という空気が色濃く残っています。社内には元Metaのエンジニアが溢れています。

CursorやClaude Codeに対抗するAIコーディングエージェント「Codex」は、エンジニア8人、研究者4人、デザイナー2人、GTM2人、PM1人のシニアチームが、ほぼ不眠不休の7週間で開発しリリースまで漕ぎ着けました。

そしてChatGPTの配布力は圧倒的でした。左側のサイドバーにリンクを1つ置いただけで利用者が爆発的に増加し、同氏もこれほどの流入は見たことがないと驚愕しています。

情報漏洩を極度に警戒する一方で、社内はXの動向を常に監視しており、社員の間ではTwitterのノリで動いている会社だと冗談が飛び交っています。安全性への懸念について同氏は、人類滅亡といった抽象論よりも、プロンプトインジェクション、生物兵器、ヘイトスピーチ、政治的偏向といった現実的な脅威への対策に膨大なリソースが割かれていると反論しています。

なぜ重要か

この証言は、OpenAIが決して完璧な組織ではなく、急成長期特有の技術的負債と組織の歪みに直面していることを明らかにしています。外部のエンジニアや競合にとって、過剰な恐怖を抱く必要がないことを示す材料といえます。

しかし同時に、ChatGPTが持つ配信力の恐ろしさも再認識させられます。わずか17人のチームが約2カ月で仕上げた機能でも、サイドバーに掲載するだけで競合スタートアップのシェアを脅かす規模を獲得できます。プロダクトの完成度だけでなく、配信プラットフォームを押さえている者が勝つという現実を示しています。

私たちは、このがむしゃらなスピード感こそがOpenAIをトップに押し上げた原動力だと考えます。しかし、世界中で数億人が医療やメンタルケアの相談に使うインフラに成長した今、コードが荒れ放題のモノリス構成やSNSの空気に左右される体制を続けるのは小さくないリスクです。いずれこの組織的・技術的負債を清算する局面が訪れるはずです。

情報源 (1)

  1. [1]
    techcrunch.com(新しいタブで開きます)原文techcrunch.com

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