Firefox、AI検索「Perplexity」を全世界のデスクトップ向けに正式追加
MozillaはAI回答エンジン「Perplexity」をデスクトップ版Firefoxの検索オプションとして全世界で提供開始した。従来のリンク一覧ではなく引用付きの対話型検索が利用可能で、アドレスバーから即座に切り替えたりデフォルトに設定できる。モバイル版も今後提供予定だ。

多くのAIスタートアップが独自のAI特化型ブラウザを開発し、ユーザーの乗り換えを促す中、Mozillaはまったく異なるアプローチを選びました。
Mozillaは10月14日、AI回答エンジン「Perplexity」をFirefoxの検索エンジンの選択肢としてデスクトップ版の全世界ユーザー向けに提供開始したと発表しました。
アドレスバーから直接AI検索へ切り替え
この統合機能はこれまで、米国、英国、ドイツなど一部の地域で試験的に提供されていました。当時はGoogleやBing、DuckDuckGoと並んで恒久的な選択肢になるかどうかは決まっていませんでした。
しかし、テストユーザーからの評判が非常に良かったため、デスクトップ向けにグローバル展開することを決定したといいます。モバイル版についても今後数か月以内に提供される予定です。
有効にすると、従来のリンク一覧ではなく、情報源への引用リンクが付いた対話形式の回答が提示されます。アドレスバー内の統合検索ボタンから手軽にPerplexityへ切り替えられるほか、設定画面からデフォルトの検索エンジンに指定することも可能です。
Mozillaは、この取り組みが成功すれば将来的に他のAI回答エンジンも追加する方針を示しています。最初にPerplexityを選んだ背景には、ユーザーの個人データを販売・共有しないという同社の方針がFirefoxのプライバシー重視の姿勢と合致したことがあります。
なお、今回の発表に合わせて、数か月間テストされてきた「プロファイル機能」も全ユーザー向けに正式公開されました。仕事用と個人用などでブラウザ環境を完全に切り替えることができます。さらに、デスクトップでGoogleをデフォルトにしているユーザー向けには、Googleレンズによる画像検索テストも継続中です。
なぜ重要か
私たちは、Mozillaのこの判断は極めて合理的で賢い一歩だと考えています。新興のAIブラウザに乗り換えるのはユーザーにとってハードルが高いですが、普段使っているFirefoxのアドレスバーに切り替えボタンを追加するだけなら導入の負担がほぼありません。
日常的に検索とAIチャットを行き来しているユーザーにとって、わざわざ専用サイトを開かずに引用付きの要約回答を得られるメリットは大きく、今すぐ試す価値があります。
業界の視点で見ると、Mozillaが長年依存してきたGoogle検索からの自立に向けた重要な布石に見えます。Firefoxの収益の大半はGoogleからの検索枠支払いに頼っていますが、AI検索の普及を見据えてPerplexityを同等の選択肢に据えることで、将来の選択肢を確保する狙いがあると考えられます。
ただし懸念点もあります。AI回答エンジンには依然として誤情報を事実のように語るハルシネーションのリスクが残っています。デフォルト検索にした場合、引用元の元記事を直接確認する習慣が薄れ、不正確な要約をそのまま信じ込んでしまう恐れがある点には注意が必要です。
情報源 (1)
- techcrunch.com(新しいタブで開きます)原文techcrunch.com