ElevenLabsが画像・動画生成ツール公開、SoraやKlingを統合
ElevenLabsは制作ツール「ElevenLabs Image & Video(Beta)」を発表した。VeoやSora、Kling、Fluxなどの主要モデルで画像や動画を生成し、同社の音声や背景音楽、効果音と組み合わせてリップシンク付きの動画をStudio上で一元編集できる。

これまでAIで動画を1本作るには、画像生成ツールで素材を作り、別の動画生成ツールで動かし、ElevenLabsで音声を当て、最後に編集ソフトで口の動きとBGMを合わせるという、極めて煩雑な手順が必要でした。
ElevenLabsは、画像・動画生成を一元化する新機能「ElevenLabs Image & Video(ベータ版)」を公開しました。業界をリードする複数の生成モデルと、同社が得意とする高品質な音声技術を単一のワークフローに統合しています。
主要な画像・動画モデルを集約しリップシンクにも対応
今回のアップデートでは、外部の有力モデルを網羅的に採用している点が特徴です。
静止画生成には、Nanobanana、Flux Kontext、GPT Image、Seedreamが組み込まれました。これらは動画用の絵コンテやサムネイル、あるいは動画生成の参照素材として活用できます。
動画生成モデルには、Veo、Sora、Kling、Wan、Seedanceが用意されています。複数のクリップを生成してストーリーを組み立てられるほか、画質を向上させるアップスケール機能も備えています。
さらに重要なのがリップシンク機能です。生成した映像に対して、ElevenLabsの音声と発話タイミングが一致するように口の動きを自動で補正できます。
専用エディタ「Studio」でそのまま完成まで編集
ビジュアルの生成が完了した後は、同社の編集環境である「Studio」へ直接素材を書き出せます。
従来の制作のように、外部の動画編集ソフトにファイルを取り込み直す手間はありません。
Studio内では、プリセット音声や自身で作成したクローン音声によるナレーションの追加、専用BGMの生成、効果音の重ね合わせが可能です。単一のタイムライン上でタイミングを微調整し、そのまま最終的な成果物として書き出せます。
なぜ重要か
動画制作者や企業のマーケティング担当者にとって、ツールを行き来するコストを大幅に削減できる点が最大の価値です。複数の生成サービスを個別契約することなく、映像生成からリップシンク、整音までを一気通貫で処理できるため、解説動画やSNS向けコンテンツを作る人なら今すぐ試す価値があります。
自社で巨額の費用を投じて動画基盤モデルをゼロから開発するのではなく、各社の有力モデルを柔軟に取り込み、自社の強みである音声とリップシンクで囲い込む戦略は極めて巧妙だと評価できます。
今後の動画生成ツールの競争軸が、単なる映像の解像度や美しさから、音と映像が完璧に噛み合った「完成品をいかに素早く書き出せるか」へと移ったことを示す動きです。異なるモデル間で生じる映像トーンの統一といった課題は残るものの、マルチモーダル制作の標準環境に向けた大きな前進といえます。
情報源 (1)
- elevenlabs.io(新しいタブで開きます)原文elevenlabs.io