米裁判所、OpenAIに「Cameo」の商標使用差し止め命令 Soraの機能名は改名へ
米カリフォルニア州北部地区連邦地裁は、セレブ動画プラットフォームCameoの訴えを認め、OpenAI製品での「Cameo」名称使用の差し止めを命じた。OpenAIは動画生成モデルSoraで本人のデジタルアバターを生成する機能に同名を使っていたが、混同を招くと判断された。機能名はすでに「Characters」に変更されている。

セレブからのパーソナライズ動画メッセージを提供するCameoが、OpenAIとの商標争いで司法の支持を勝ち取りました。
米カリフォルニア州北部地区連邦地方裁判所は、Cameo側の訴えを認め、OpenAIに対して製品や機能で「Cameo」という名称を使用することを差し止める命令を下しました。
問題となったのは、OpenAIの動画生成アプリ「Sora 2」に搭載された機能です。ユーザーが自分自身のデジタルアバターをAI生成動画内に挿入できる機能で、OpenAIは当初これを「Cameo」と名付けていました。
記述的表現という主張は退けられる
裁判所は2025年11月に一時的差し止め命令を出しており、これを受けてOpenAI側は該当機能をすでに「Characters」へと改称していました。
OpenAI側は「cameo(カメオ出演)」という単語が単なる記述的な表現にすぎず、独占的な権利の対象にはならないと主張していました。
しかし裁判所は先週土曜日の判断で、この名称は機能を直接説明しているというよりも示唆するものであり、ユーザーの混同を招くのに十分な類似性があるとしてOpenAIの主張を退けました。
CameoのSteven Galanis最高経営責任者は声明で、10年近くかけて築いてきたブランドとクリエイターの信頼を守る決定的な勝利だとコメントしました。一方、OpenAIの広報担当者はロイターに対し、「cameo」という言葉の排他的所有権を認める主張には同意できず、今後も主張を続けていくと述べています。
OpenAIは最近、商標や知的財産関連のトラブルが相次いでいます。今月初めには開発中のハードウェア製品で使われていた「IO」ブランドの使用を取り下げたことが報じられたほか、11月にはデジタル図書館アプリのOverDriveから「Sora」の名称をめぐって提訴されています。
なぜ重要か
Soraのユーザーにとっては、機能自体がすでに「Characters」に変更されているため、制作フローや機能面での実質的な悪影響は今すぐにはありません。
しかし業界全体にとっては、急速に拡大する生成AIプラットフォームであっても、既存のWebサービスが持つ商標やブランドイメージを軽視できないという明確な先例となりました。日常的な英単語だから記述的用途として通用するという大手AI企業の甘い見通しが、法廷で厳しく否定された形です。
私たちは、今回の判断はOpenAIにとって手痛い教訓になったと見ています。Cameoの差し止めに加え、「IO」の断念や「Sora」をめぐるOverDriveとの訴訟など、急速な事業展開の裏で商標クリアランスの粗さが露呈しています。AIの基盤モデル開発だけでなく、ブランド戦略における足元のデューデリジェンスがこれまで以上に問われることになりそうです。
情報源 (1)
- techcrunch.com(新しいタブで開きます)原文techcrunch.com