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業界動向

Similarweb調査:ChatGPTからの送客は25倍増も、検索流入の激減を補えず

公開 拡散指数 42

Similarwebの報告によると、ChatGPTからニュースサイトへの流入は2024年の100万回未満から2025年には2500万回超へと25倍以上に急増した。しかし、自然検索流入がピーク時の23億回超から17億回未満へと急減しており、AI送客の伸びだけでは打撃を補いきれていない。

Similarweb調査:ChatGPTからの送客は25倍増も、検索流入の激減を補えず
画像:techcrunch.com

かつてニュースを読むときは、検索エンジンにキーワードを打ち込み、青いリンクをクリックするのが当たり前でした。しかし今や、AIが要約を一瞬で出してくれるため、わざわざメディアのサイトを訪れる理由が薄れつつあります。

デジタル市場調査会社Similarwebが7月2日に公開したレポートによると、ChatGPTからニュースサイトへの流入は急増しているものの、検索エンジン経由のアクセス激減を補うにはまったく足りていません。

25倍に急増しても埋まらない穴

Googleが2024年5月に「AI Overviews」の提供を開始して以来、ニュース検索を行ってもサイトをクリックしない「ゼロクリック検索」の割合は、56%から2025年5月時点で約69%まで跳ね上がりました。

その影響を真正面から受け、メディアへのオーガニック検索トラフィックは激減しました。2024年半ばのピーク時には23億件を超えていた訪問数が、現在は17億件未満にまで落ち込んでいます。

一方で、ChatGPT内でニュースに関連するプロンプトを入力する頻度は、2024年1月から2025年5月までの間に212%増加しました。

ChatGPTからのリンク送客数も大幅に伸びています。2024年1月から5月の送客数は100万件未満でしたが、2025年の同時期には2500万件以上と、実に25倍に達しました。

ただ、業界全体で失われた6億件以上の検索流入と比べれば、この2400万件あまりの増加は焼け石に水です。長年培われてきたSEOの常識は、崩壊しつつあります。

恩恵を受けるメディアと伸び悩むメディア

興味深いことに、AIからの送客の恩恵は各社でばらつきがあります。

ChatGPTからの流入の伸びが目立ったのはロイター(前年同期比8.9%増)、ニューヨーク・ポスト(7.1%増)、ビジネスインサイダー(6.5%増)などでした。

対照的なのが、無断学習をめぐってOpenAIを提訴しているニューヨーク・タイムズです。トップ10にはとどまっているものの、送客数の増加率は3.1%にとどまりました。

質問内容としては株式や金融、スポーツが主流ですが、政治や経済、天気といった分野も急速に増えています。

アクセス急減に苦しむメディアに対し、Googleは広告以外の収益化手段として、マイクロペイメントやメルマガ登録を促す「Offerwall」を提供し始めました。しかし現場では人員削減や閉鎖も相次いでいます。OpenAIのサム・アルトマンCEOも最近のポッドキャストで、一部の職種が完全に消滅することは避けられず、極めて大きな痛みが伴うと認めています。

なぜ重要か

メディア運営者にとって、検索エンジンからのオーガニック流入に頼るビジネスモデルはもはや維持できません。ChatGPTなどの生成AIからの流入に淡い期待を寄せるのではなく、有料購読や独自のコミュニティ、ニュースレターといった囲い込みチャネルの強化が待ったなしの課題となっています。

業界全体で見れば、この状況は深刻な共食い現象を引き起こしかねません。AIは記者が足で稼いだオリジナル報道を学習して回答を生成していますが、その結果としてメディアの収益を奪っています。取材源である一次情報の発信者が体力を失えば、最終的にはAIが提供する情報の質そのものが低下していくはずです。

Googleが打ち出したOfferwallなどの施策は、抜本的な解決策というよりも出血を一時的に抑える包帯にすぎないと見えます。プラットフォーム側が読者を自社画面に囲い込み続ける限り、生成AI企業とコンテンツホルダーの間でフェアな収益分配の枠組みを作らないと、ウェブ上の情報エコシステム全体が痩せ細っていくと考えられます。

情報源 (1)

  1. [1]
    techcrunch.com(新しいタブで開きます)原文techcrunch.com

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