動画編集CaptionsがAI SNSマネージャー公開、Webサイトから動画を自動生成
動画編集アプリのCaptionsはWebサイト向けのAIソーシャルメディア管理機能を発表しました。サイトを解析して特徴やトレンドを反映した投稿計画を立て、アバターを使ったReelsやTikTok向け動画まで自動生成します。月額25ドル以上のプランで利用可能です。

個人経営のカフェや歯科医院を運営しながら、毎日SNS向けのショート動画を撮影して編集するのは現実的ではありません。
動画編集アプリを手がけるCaptionsが、そうした悩みを抱えるスモールビジネス向けに新しいツールを公開しました。店舗のウェブサイトを読み込むだけで、投稿カレンダーの作成からショート動画の生成までを自動でこなすAIソーシャルメディアマネージャーです。
サイトを読み取り、動画と投稿日程を自動作成
仕組みはシンプルです。AIが企業のウェブサイトをスキャンし、提供サービスやアピールポイント、キーワードを抽出します。さらに季節のトレンドも加味して、コンテンツの配信スケジュールを組み上げます。
カレンダーの日程に合わせて、動画自体もAIが自動生成します。Captionsはもともと動画編集アプリを主力としているため、現在はInstagramリールやTikTok向けの縦型動画に特化しています。
経営者がカメラの前に立つ必要もありません。自身のプロフィールを登録してデジタルツインを作成すれば、AIアバターに自社のサービスを説明させることができます。ロゴやブランドカラー、フォントの統一も可能です。
この機能は、月額25ドルのMaxプランおよび月額70ドルのScaleプランの契約者向けに提供されます。
狙いはバズではなく、最低限の存在感
AI生成動画に対しては、生身のクリエイターが持つ本物らしさが失われるという懸念も根強くあります。
これに対し、Captionsの最高経営責任者であるGaurav Misra氏は現実的な見解を示しています。地域密着型の中小ビジネスは、必ずしもネット上でバズることを目指しているわけではなく、検索した顧客に事業内容を正しく知ってもらうための足がかりを求めていると語ります。
忙しい経営者が動画の撮影や編集をゼロから学ぶ手間を省くことが、このツールの本質だと言えます。
同社は7月にKleiner PerkinsやSequoia Capital、Adobe VenturesなどからシリーズCで6000万ドルを調達しており、累計調達額は1億ドルに達しています。Misra氏によると、同社はキャッシュフローが中立を維持しており、調達した資金はさらなるAI開発に投入される予定です。
なぜ重要か
中小規模の事業者にとって、動画マーケティングの最大の壁は制作にかかる時間とコストでした。月額25ドルから70ドルの負担で、カメラに触れることなく定期的な情報発信を維持できる点は非常に実用的です。
バズを狙うのではなく、あくまで店舗の看板としての認知維持に割り切った点が賢いアプローチだと私たちは考えます。AIで大ヒットを狙うという非現実的な約束をせず、店舗の業務効率化ツールとして位置づけているためです。
一方で懸念されるのは、コンテンツの同質化です。多くの店舗が同じようなテンプレートと合成アバターを使い始めれば、SNS上には似通った宣伝動画が溢れ、ユーザーがすぐに飽きて見向きもしなくなる恐れがあります。
存在感を示す第一歩としては有効ですが、顧客の心を本当に掴むには、どこかのタイミングで実際の店舗の空気感や店主の肉声を届ける工夫が必要になるはずです。
情報源 (1)
- techcrunch.com(新しいタブで開きます)原文techcrunch.com