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ザ・ビートルズ最後の新曲が公開:AI音源分離でレノンの歌声を復元

公開 拡散指数 73

ザ・ビートルズ最後の新曲『Now And Then』と制作ドキュメンタリーが公開された。ピーター・ジャクソン監督のチームが開発した機械学習技術を活用し、1970年代のカセットテープに埋もれていたジョン・レノンの歌声を分離・抽出。故ジョージ・ハリスンの演奏や残る2人の演奏と合わせ、4人全員が揃った最後の楽曲を完成させた。

画像:youtube.com

ポップミュージック史上最も復活が絶望視されていた音源が、機械学習によってついに完成しました。

ビートルズの最後の新曲となる「Now and Then」がリリースされました。1962年のデビュー曲「Love Me Do」との両A面シングルとして配信およびフィジカルで発売され、ストリーミングではDolby Atmos音源も用意されています。

この曲は、21世紀において4人のメンバー全員が揃った最初で最後のビートルズ楽曲です。

25年眠っていたカセットテープをAIが救出

原曲は、ジョン・レノンが1970年代後半に自宅で録音した未発表デモテープです。1990年代半ば、オノ・ヨーコからテープを託されたポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスン、リンゴ・スターは「Free As a Bird」や「Real Love」を完成させましたが、「Now and Then」だけは断念せざるを得ませんでした。

当時の技術では、カセットに混ざったジョンのボーカルとピアノの音を綺麗に分離することができず、ハリスンが2001年に他界したこともあり、音源は20年以上キャビネットに眠ることになりました。

ブレイクスルーをもたらしたのは、映画監督ピーター・ジャクソンです。2021年のドキュメンタリー「The Beatles: Get Back」制作時に開発された機械学習による音源分離技術を使い、2022年にオリジナルのカセットからジョンのクリアな生声を抽出することに成功しました。

ポールがベースを弾き、リンゴがドラムを叩き、1995年のセッションでハリスンが残したギターパートをそのまま組み込みました。ポールはハリスンのプレイスタイルを再現したスライドギターソロも自ら追加しています。弦楽器の編曲は名プロデューサーの息子ジャイルズ・マーティンが手掛け、秘密を守るため演奏者にはポールのソロ企画だと偽って録音されました。

未公開フィルムで紡ぐ最後のミュージックビデオ

曲のリリースに合わせて制作秘話を追ったショートフィルムが公開され、金曜日にはジャクソン監督による公式MVが公開されます。映像には1995年のセッション未公開映像や、初代ドラマーのピート・ベストから提供された革ジャン時代の極めて初期の未公開映像も含まれています。

YouTubeでの公開からわずか11時間で340万回以上再生され、英BBC Radio 1でもトップピックに選ばれました。ジョンの息子ショーン・レノンは「父は新しい録音技術の実験を恐れなかった。この試みを絶対に喜んでいるはずだ」と語っています。

なぜ重要か

今回の試みが称賛されている最大の理由は、生成AIによる「偽の歌声の生成」ではなく、機械学習を「精密なオーディオ修復ツール」として正しく使った点にあります。聴こえてくるジョンの声は100%本人の歌唱であり、ファンに届けられたのはテクノロジーによる捏造ではなく、失われかけていた歴史の救出です。

音楽業界全体にとっても巨大な転換点です。これまでモノラル音源や劣悪なデモテープに埋もれていた過去の遺産を、現役のハイレゾや空間オーディオ品質に蘇らせられることが実証されました。ニルヴァーナやデヴィッド・ボウイなど、過去の偉大なアーティストの未発表デモやブートレグが今後次々と復元されていく流れが生まれると考えられます。

一方で懸念されるのは、今後の商業主義的な乱用です。今回は遺族の全面協力と存命メンバーの手作業という極めて誠実な文脈があったからこそ成立しましたが、技術だけが独り歩きすれば、故人の意図を無視した安易な未発表音源の切り売りが横行するリスクも孕んでいます。

情報源 (4)

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    youtube.com(新しいタブで開きます)原文youtube.com
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