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Arcブラウザ、AI機能「Arc Max」公開:チャット欄ではなく日常の省力化に注力

公開 拡散指数 40

The Browser CompanyはArcブラウザ向けAIツール群「Arc Max」を発表した。GPT-3.5とAnthropicを活用し、チャット用のサイドバーを置くのではなく、タブやDLファイルの自動命名、Shiftキーでのページ要約プレビュー、ページ内検索でのAI回答など5つの実用的な機能を厳選。全機能オプトイン形式で、30日後にユーザー投票で存続を決める。

Arcブラウザ、AI機能「Arc Max」公開:チャット欄ではなく日常の省力化に注力
画像:theverge.com

2023年に入り、多くのIT企業が競うようにChatGPTのサイドバーを自社製品へねじ込んでいます。

そんななか、人気ブラウザ「Arc」を開発するThe Browser Companyが10月3日、独自のAI機能群「Arc Max」を発表しました。基盤にはOpenAIのGPT-3.5とAnthropicのモデルを組み合わせて採用しています。

20種類以上の試作を経て選ばれた「ネットを減らす」AI

CEOのJosh Miller氏によると、かつての暗号資産ブームには手を出さずに見送ったものの、AIの波は見過ごせば取り残されるリスクがあったと振り返ります。自前の巨大言語モデルを作る資金はないものの、ありきたりなチャット側枠を付けるだけの安直な実装は避けたいと考えました。

デザイナーのNate Parrott氏らは20種類以上のプロトタイプを試作しました。全画面に大きな検索枠を置いて旅行計画を丸投げするUIや、進むボタンを押すと宇宙ワープのような演出とともに興味のありそうなウェブサイトへ飛ばす探索エンジン、ページをまたいで比較表を作る機能などです。

しかし、これらの派手な機能は次第に削ぎ落とされました。多くの人にとってネットは常に徹底した情報収集を行う場所ではなく、求めているのは「より多くのネット」ではなく「より少ないネット時間」だと気付いたからです。

最終的に提供が決まったのは、日常の手間を減らす控えめな5つの機能です。

注目は「Ask on Page」です。Command-Fでページ内検索をして該当単語が見つからなかった場合、そのままAIに質問してページ内容に基づいた回答を得られます。

また「Five-Second Previews」では、リンク上にポインタを置いてShiftキーを押すと、ページを開く前に数秒で読める要約プレビューを表示します。

さらに、ピン留めしたタブの長すぎる見出しをすっきり書き換える「Tidy Tab Titles」や、数字の羅列になりがちな保存ファイル名をわかりやすい名前に直す「Tidy Downloads」、コマンドバーから直接ChatGPTに聞く機能が用意されました。

これらはすべて標準ではオフになっており、ユーザーが明示的に有効化するオプトイン方式です。外部モデルへのデータ送信を明示してプライバシーへの不安を和らげる狙いがあります。まずは30日間の試験運用として提供され、利用者の投票によって正式に残す機能を決める予定です。

なぜ重要か

私たちは、このArc Maxのアプローチを、生成AIブームにおける極めて現実的で賢い落としどころだと評価しています。

一般ユーザーにとって、今すぐ試す価値は十分にあります。プロンプトを工夫する必要も、作業画面を圧迫するサイドバーと常に向き合う必要もありません。乱雑なファイル名の自動整理やリンクのプレビューなど、日々のちょっとした摩擦を確実に解消してくれます。

業界全体にとっても、ブラウザAIの設計思想に一石を投じる動きです。大手各社が画面横に常駐する万能アシスタントの配置を急ぐなか、既存のショートカットキーや日常の動作にAIを溶け込ませるArcの手法は、今後のChromeやEdgeが追従する標準機能の雛形になる可能性が高いと見られます。

一方で課題もあります。これらの機能はUIとアイデアの勝利であり、技術的に他社が真似できない障壁はありません。30日間のテストを経て好評を得た場合、スタートアップである同社が継続的に発生するAPIの呼び出しコストをどのように維持していくのか、ビジネスモデルとしての持続性が次の試練になりそうです。

情報源 (1)

  1. [1]
    theverge.com(新しいタブで開きます)原文theverge.com

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